第18話 「あなたが私の主人?」

「伝説とは俺の庭。」


「主人、伝説はそんなにポンポン出てきたら困るんだが……」


「そうよ……なんで伝説級のスキル、伝説のドラゴン、伝説の吸血鬼……

おかしいわよ!?」


「今更だろ。リルナ。」


「でも……おかしいでしょ!?」


「それは妾も同意だ。」


「兄貴。俺もっす。正直常識の域を脱してますね。」


「うそん……」


まぁ……おかしいよな?

そうだ……その……伝説のヴァンパイア「ヴァンパイアエルドファイス」だっけ?

しゃべれるようにしないと……


「んぅ……ここは……?」


「「「「!?」」」」


「あの……ここは……!?そいつは……!?」


「あ~……こいつは俺の部下だ。モンスターとはいえすまなかった。」


「敵!?」


「さっきはすんませんした……」


こいつ……ちゃんと謝れるんだな……


「それで……あなたは……?」


「俺は天月春翔。今からお前の「主人」だ。」


「!?」


「俺は「魔物使役」のスキルを持っている……お前にそれを使った。

そして、お前は進化して「ヴァンパイアエルドファイス」になった。」


「!?神話のですか?」


「ああ、その通り。君は今から……」


「名前。あります。」


「あるのか!?じゃあ聞かせてもらっても?」


「はい、私は吸血鬼の王「ブレッド・シンガル」を祖先に持つヴァンパイアの王族。

私の名前は「ブレッド・エリス」です。」


「・・・WHAT?吸血鬼の王族だって!?元から伝説級じゃねぇか!?」


「これには妾もびっくりだ……まさか 先代王の曽祖父 の子孫とは……」


「先代王の曽祖父?」


「ああ。つまりだな、今の魔王様の血縁上にある魔王の曽祖父が「ブレッド・シンガル」様なのだ。」


「「へ?」」


俺とリルナはポカンと口があいてふさがらなくなってしまった。

つまり……


「「ブレッド・シンガル」は昔の魔王ってことか?」


「ああ、先代魔王の家系図を見せてもらったことがあるのだが……」


「知り合いなのか?」


「今の魔王はあまり親しくはしていないが先代の魔王様にはお仕えしていたぞ。」


「へ~仲良かったんだ~」


「それだけで済むお話か!?」


「まぁ……エリスとは親戚みたいなものになるな……」


「?あなたは……」


「おお。そうか。今は擬態していたな……「解除」。」


その瞬間、ヴァルの体がひかって、俺好みの体系から出会った時の巨体のドラゴンになった。


「我は「エンシェントドラゴン」。先代魔王「バルラ」様に仕えていたドラゴンだ。」


「!?あの……?」


「ああ、「渓谷の深淵竜」だ。」


「え?なに?その厨二病全開のネーミング?お前がつけたの?結局お前も厨二病なんだな。」


はぁ~こいつも俺の仲間だったか~


「いや、違うと思います。」


「へ?」


「この名前を付けたのはその時の名づけは「バルラ」様だ。」


「俺の仲間はその先代魔王「バルラ」だった~…」


そいつに会ってみて~な~


「あ……ちなみに「バルラ」様はもう死んでいますよ。」


え~……話したかったなぁ~


「あ、そうそう。エリス。」


「はい、何でしょう?」


「お前町一つぐらい余裕で陥落できるよな?」


「はい。たぶん王都陥落も余裕です。」


「多分妾もできるぞ?しかも妾は国を征服できるな……」


いつの間に人間の姿に擬態している……


「……スケールがデカすぎる……」


「じゃあ、目標決めよう。「獣人の国」を征服してやる!」


「「やりましょう!」」


「いいっすね!兄貴!」


「「「どこまでもついていきます!」」」


「ふふふ……あはははは!!」


これ……完全に悪役じゃね?(悪役です)


第一章 第18話終わり

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想像力で無双しよう! リルク @riruku0123

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