第7杯 繁盛

男性2人組が、ラーメン屋から出ると。


「はぁ~想像以上に旨かったな」


「ああ、全くだ、まさか、あのぬいぐるみ達が錬金術師の作品だとは」


「まさか、あのぬいぐるみ達の味覚と調理センスが有るとは、ユメにも思わなかったよ」


男性2人組が、ラーメン屋から出て、食事の感想を言いながら店を後にすると。


「はーい、僕は、今、話題のラーメン屋の前に来ています」


「おい、TV局が来ているぞ」


「本当だ、しかも、あのアナウンサーは、新人で人気の男の娘アナウンサーの美果みはてアナだ」


なんと、男性2人組が遭遇したのは、とある局の新人アナウンサーだった、

しかも、本物の女性アナウンサーよりも女性に見える、

男の娘アナウンサーの美果アナウンサーだった。


「見て下さい、入口に貼られている、注意事項の貼り紙が、

まさか取材拒否か、

と思いきや、歓迎の貼り紙でした。では、早速店内に行って、

話題のラーメンを食レポをしたいと思います。」


美果アナウンサーが、店内に入り、中に居た複数のお客さんにインタビューをして、

話題のラーメンを実食を待っていた。


「お待たせしました。ぬいぐるみ亭特製ラーメンです。申し訳ありませんが、カートの荷台から、お取り下さい」


「あっ、はい、皆さん、あれ、見て下さい、本当にぬいぐるみです。

ぬいぐるみが、特注品のカートを運転して僕の席まで、運んで来ましたよ、

驚きですが、肝心のラーメンは、如何なものでしょうか?

実は、僕は、ラーメンが好物なので、厳しく食レポをしたいと思います。」


美果アナウンサーは、ぬいぐるみに人間の食べ物を作れるとは、100パーセント思って無く、一口食べて酷評の食レポをしてやろうと思っていたが。


「まず、スープが、黄金色です。香りも良いです、

では、スープから、

!透き通る位の黄金色でアッサリし過ぎず、こってりし過ぎず、

もう一口、鰹節と昆布が上手にバランスが保っています、返しは、多分、複数醤油をブレンドして、独自配合の返しです、それから、野菜、豚肉と牛肉と鶏肉で、

だしをとっているみたいです、では、麺の方は、

このスープに合います、恐らく、自家製の手打ち麺です、

細麺のちぢれ麺と、

このスープの相性良すぎです、箸が止まらない、美味しすぎる」


美果アナウンサーが、食レポを途中でやめてと言うより、

忘れて、夢中になって、ラーメンを食べているところが、説得力を生み、

このコーナー放送終了後、ぬいぐるみ亭の来店客数は、最高記録を連日更新した。


放送終盤、美果アナウンサーが、本当は、酷評の食レポを用意していたが、

余りにも、美味すぎるラーメンだった為、ラーメン好きとして、

正直に食レポをしたと番組内でコメントをしたのが、反響を生んだ。


こうして、ぬいぐるみのラーメン屋は、安泰して、人気店になり、

今も、行列が続いている。


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ぬいぐるみのラーメン屋、その店名は、【ぬいぐるみ亭】 永遠の絆 @bannku

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