物語の掴み
それはプロローグです。紙書籍ではさほど問題にはならないでしょうが、ことWEB小説に於きましてはがっちりと読者のハートを鷲掴みせねばならない大事なパートです。言うならば最初の山場ではないかと思います。
と言いますのも一話で引き返す読者の何と多いことか。いわゆる初手ブラウザバックです。もう少しじっくり見ていこうよ、とは個人的には思うのですが読者も読者で他に読みたいものが多いのでしょう。こればっかりは嘆いたところで致し方ありません。
そもそもなぜブラバされるのかと言うと、はっきり言って面白くなりそうにないからです。あるいは、作風や登場人物の性格が合いそうにないから。
他には文章の基本ができていないから、などもあるとは思いますが、それだけでは切る理由足り得ませんし感心してしまうほどの面白い着想をする(単に技術が追いついていないだけの)方もいるので別の問題となりそうです。
反対に、一話目がおっと思わせるものならば期待値が高まります。
長編ならプロローグ。短編で言うなら一行目で目を引くものを持ってくる、のようなものは最後まで読んでしまうかもしれない迫力と勢いがあります。
とは言えそこから竜頭蛇尾のごとく尻つぼみするケースもありますので難しいところではあります。
それでは個人的に「これは微妙かもしれない」と思うプロローグを挙げてみます。
①謎のポエムから始まる
誰が主語なのか場所はどこなのか。唐突に始まる意味不明なあれです。
これ、思っていた以上にあります。初心者の方に多く見られる現象ですね。もちろん私もやっていました。弁解をするならこれは書いている時すっごく気持ちいいんです! おそらく脳内ではドーパミンやらが出ています。
冷静になった今振り返れば、ここで出てきた設定はいつまで経っても出てこないので伏線にもならないし、仮になっていたとしてもその時には読者は忘れています。
②世界設定を全部語り尽くす
読んでいるだけでお腹一杯。はいさようならとなりかねません。人間の記憶力はそこまで万能ではないのです。読者への暗記力テストはやめておいたほうがいいかもしれません。
情報は必要に応じて小出しにするのがおそらく上策でしょう。
③登場人物が多すぎる
②と同じ理由で覚えきれません。描写不十分な場合、誰がどのセリフを喋っているのかがわからなくなる要因にもなります。
④特に何も起こらない
何が始まるんだろうと期待して読み進めていった結果、何事もなくエピソードが終わってしまいました。つまらないですよね? まず考えるべきは「読者を飽きさせない」事です。何かはっとするような一波乱が欲しいところ。
ほぼほぼ自身の失敗から振り返ってみましたが、自身作なのに何故か読まれないなぁと言う方は頭の片隅にでも入れておいて頂ければと思います。
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