第12話 広がる世界

何が起こっているかが分からない。

その、まあ何というか何故俺は幼馴染と義妹に告白されたのだ?

考えてもやはりこの俺だ。


意味が分からない。

思いながら俺は顎に手を添えて考える。

そして胸に手を添てみる。


「.....」


自室にて。

かなり心臓はバクバクしていた。

高鳴っている様に思える感じである。

俺は赤くなりながら汗をかく。

そうしているとノックが。


「ヒャい!?」


思わずビクッとしてそんな声が出てしまう。

そして返事をしてからドアが開くと。

そこには夢が、やっほー、的な感じで立っている。

こ、コイツ全く恥じらってない.....だと。


「お兄ちゃん」


「.....どうした?ゆ、夢」


「漫画貸して下され♪」


「お、おう。何だ。そんな事か」


そして俺は漫画を貸す。

すると、有難う、と笑みを浮かべた夢。

それから俺の自室で漫画を読む.....事は無かった。

流石に恥ずかしいのか戻って行く。

それはそうだろうな。


「.....まあでもいつも通りだな」


そんな事を呟きながら俺は漫画を読んでから勉強する。

取り敢えず将来は大物になりたい。

そんな感じで思いながら。

取り敢えず政治家と会社とか。

そんなの。


「俄然やる気が出てきたな」


俺はそう考えながら、よし、と意気込みをしてから勉強をする。

おおスラスラ解けるぞ。

良いじゃないか志布。

集中しているぞ!今日は!

冴えているぞ!



そして1時間後。

俺は集中が去ってしまったので漫画を読んでから自室を後にする。

実に1時間半ぶりに出たな部屋から。

すると何かに躓いた。


「.....え!?」


そこに何故か夢が居た。

というのも壁を背もたれにしてうたた寝の様に寝ている。

何をしているんだコイツは!?

俺は少しだけ赤くなりながら反応する。


「.....」


そんな寝ている夢をジッと見る。

やはり美少女だな、と思う顔付きだ。

今にも儚く壊れそうな華奢な身体付きだしな。

思いつつ、こんな場所ではコイツは風邪引く、と考えてから。

そのままお姫様抱っこで運んだ。


「.....軽すぎるな.....」


何かその様な呟きを出してしまった。

そして夢をお姫様抱っこのままベッドに横にさせてそのまま布団を掛ける。

それから俺は、おやすみ、と言いながら電気を消してからその部屋から出た。


っていうか夢の部屋に入るの久々だったが.....ヤバい。

赤面してしまう。

しかし血が繋がってない女子か.....。


「.....」


俺はどうしたら良いのだろうなこの先。

思いながらそのまま俺は自室に戻ってから。

下に降りて.....残されていた家事をする。

そして2階に上がった。



「グッモーニング!!!!!」


「ぐわ!?」


朝、背中を叩かれる。

何事かと思って起きると。

そこにいつも通りの夢が立っている。

ま、また追い出されるのか?

思いながら身構えていると夢がモジモジした。


「お兄ちゃん」


「.....な、何だ?」


「.....有難う。運んでくれて」


「.....起きていたのか!!!!?」


「そうだね。起きてた。まあその.....半分だけど」


「ウッソだろオイ.....」


はずかちい!!!!!

俺はそのまま顔を覆ってしまう。

それから居ると夢が、お兄ちゃんって案外力持ちだね、と言う。

その姿に、いやいや。軽いぞお前が、と答える。


「最近スイーツ食べているから.....その。重くなかった?」


「重くない。全然な。.....お前は心配のし過ぎだ」


「.....うーん.....でも恥ずかしかった」


「.....そ、そうか」


そんな会話をすると夢は、今日、買い物に行かない?、と夢から誘われる。

そして俺は、あ、ああ、とだけ軽く返事をした。

それから俺はそのまま.....買い物という名目の。

何かに誘われる。


「.....お兄ちゃん」


「.....今度はどうした」


「私はお兄ちゃんに告白して良かった」


「.....な、何で?」


兄妹らしく生きれるから、と回答する夢。

その言葉に俺は、!、と反応した

それから夢を見る。

夢は、何言ってんだろうね、と苦笑い。

そうしてから恥じらった。


「.....私.....何だかおかしい。お兄ちゃんに告白してから」


「.....」


「.....お兄ちゃんとなら。明るい家庭を築けるかなって思うからかな」


まあでも何にしても。

お兄ちゃんに告白した事によって私は.....軽くなった、と答える。

その言葉に俺もホッとした。

成程、と思いながら、だ。

感動的だなそう言ってくれると。


「.....俺達は他の誰にも負けない兄妹だな」


「そだね。本当に絶対に負けないと思う兄妹だと思う。他の人に絶対に」


「.....そうだな」


「.....じゃあ待ってるね」


それから嬉しそうに去って行く夢。

俺はその姿を見つつ部屋の窓から外を見る。

6月にしては本当に珍しい快晴だった。

珍しい事もあるもんだな、と思う。

そして俺は笑みを浮かべた。


「.....よし、下に降りるか」


そんな言葉を発しながら俺は下に降りる。

それから俺は顔を洗ったりしてから。

そのまま夢の元に向かうと。

朝食を夢が作っていた。


「お兄ちゃん」


「.....ああ」


「今日はパンだよ。スクランブルエッグ」


「それはまた美味そうだな。.....何時も何時もサンキューな」


「全然大丈夫だよ。全然構わない」


そして俺に微笑む。

俺はその姿を見ながら.....思ったのだが。

何だかこれってマジにあれだよな?


夫妻の様な感じなのだが?

思いながら赤くなって何も言わずに黙っていると。

夢は、ちょ。恥ずかしいんだけど。そう黙っていると、と答えた。

そして俺は慌てる。


「.....そ、そうだな.....」


「もう。お、お兄ちゃんしっかりして.....」


「いや無理だろ。お前」


こんな可愛い子に告白された挙句。

そしてデートの様な感じになる挙句。

最終的に兄妹では無いのに一緒に暮らしている。


それってもう混乱するんだが.....!?

香りも全てが新鮮すぎて頭が痛くなってきた。

どうしたら良いのだこれから?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

血が繋がっていたと思ったら妹とは血が繋がっていませんでした。それが判明してから幼馴染の様子が? アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ