回顧


 義母ははの飯を

 用意しながら思うのだ

 ああ自分の母にも

 こうしてやればよかったと

 だれも大人に

 なれなかったのなら


 義母ははの飯を

 用意しながら思うのだ

 疲れて帰った母の夕飯は

 休日も返上して祖母の世話をする母の飯は

 一体だれが用意してくれるのだろう

 誰もいない暗い家の

 明かりをつけてくれるのは誰だろう

 

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