第34話

「思わないよ」


「それって、逢坂さんの味方ってこと?」


「そういうわけじゃなくて」


「はい、ホームルームだ」


先生が現れたから、助かった。急いで、伊織くんの隣に座る。机に紙が置いてあった。


さっきはごめん。力使わせてしまった。


…うわー、やっぱり。首痛めてないといいな。


「校長先生に席替えしたいと誰が話した?」


「…もしかして、ピーチちゃん!?」

「今日休みだぞ」


「誰だ!手を挙げろ!」


なんでそんなに怒るかな。しょうがないなぁ。


「はい」


「はぁーお前か。目立ちたがりな女だな」


「先生!カエはそんな子じゃないです。逢坂さんにしつこく頼まれてて断れなかったはずですよ!」


りこは立ち上がってる。


「そうか?でもなぁ、入院ってのも嘘なのか?上級生は記憶が全くないらしいぞ?変だな。点数稼ぎか?」


「そんなことは…」


「カエを許してください!席替えしなくていいので!」


りこは、勢いよくしゃべってる。私はだんだんと、冷静になってきた。


「いい友達だなぁ。お前、友達大事にしろよ?」


先生に嫌な目で見られた。しかし、りこは満足そうだ。

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