「…カエさんは、俺の彼女なんだけど」

「認めませんから。カエさん、鈴野くんなんてやめたほうがいいよ？無愛想で性格最悪」

「逢坂さんのほうがそうなのでは？」

「は？失礼しちゃう。もーカエさん、なんで鈴野くんが入ってきちゃうのよ」

「なんか、待ってたみたいで」

「それで？話しは終わってる？」

「うん、席替えのこと、校長先生に話そうって」

「それは、もういいんじゃない？」

「だめよ！カエさんの隣になりたい人なんていっぱいいますからね？独り占めしないでよ」

「いや…逢坂さん、なんでカエさんになついて…」

「うるさい。このわからずや」

「は？」

「それで、逢坂さん。せっかく仲良くなれたんだけど、しばらくは今までのままにできる？」

「えー？」

ようやく離れてくれた。

「他の人とも普通にしゃべれてからじゃだめかな？」

「…うーカエさんの綺麗な目で言われたら許しちゃう〜」

「カエさんもう帰ろう」

「なにを偉そうにして。鈴野くんはただの彼氏でしょ？私はカエさんに認定された友達なんだからね？」

「…うわ、なんかめんどくさくなってるよ」

「よし、じゃあバラバラで帰ろう。まず、伊織くん帰って」

「え…わかった」

「あらぁ、おりこうな犬なのね」

伊織くんはと言うと、逢坂さんの言葉に何も言い返さず出て行った。納得してるってこと？

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