第18話

「…!」


え、き、キス!?


「カエさんが、好きです。覚えてないかもしれないからもう一回言った」


「いや…覚えてるよ。さっきも、かわいいとかなんとか…」


「お父さんと話したから、無理に話さなくていい。それで、カエさんは俺のことどう思ってる?」


「…綺麗な目が気になってるって話したのに」


「…それは?気になるって好きってこと?」


「まぁ、そうなるかなぁ?」


「…付き合ってもらいたいけど…それはできる?」


「…うーん、りこの件をなんとかしてから」


「え!信じてくれる?」


「…信じることにした。だって、変なこと言うなんていつもの私と違っ…」


「ありがとうカエさん」


意外と…鈴野くんはハグが好きなのかな?


「おお!カエ!」


「あ、お父さ…」


あー、鈴野くんがハグしてる。


「目が覚めてよかった」


お父さんもハグしてきた。


「心配かけてごめんね」


かえで、本当にいい子だ」


お父さんは泣きながらずっと私の頭を撫でた。鈴野くんが私にくっついてる件はなにも言わなかった。


「もう大丈夫だから離れてくれないかな」


「だめだ。カエがせっかく起きたんだ」


「カエさん、まだもうろうとしてるから不安」


2人ともうざくなってきた。


「もー、お腹すいた!」


「なに!カエ、待ってなさい。伊織いおりくん、見張っててくれ!」


「はい!」


いおりってなに?

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