第7話

彼女は一旦トイレへと入り、考える。

女に転生したとはいえ、元は男だ。勿論そういう趣味もない。

でもあんないい人と結婚したら幸せになれるんだろうという確信が彼女にはあった。

意を決したように一人頷いて、トイレを出た。

「どうだい。返事は?」

そう聞く彼の手に汗がにじむ。

「いいよ。こちらこそよろしく!」

その答えを聞いた彼は机の下で小さくガッツポーズをした。

それからというもの彼女達が結婚するまでにそう時間はかからなかった。

結婚後子宝にも恵まれて、彼女は3児の母親となった。

まさに彼女の思い描いた幸せそのものであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る