第4話

友達もひとりまたひとりといなくった。

弘毅も彼とは縁を切った。

その直前言った言葉はこれだった。

「遊びたくなるのは分かるがな大人には責任が伴う。当たり前だけどな、ガキみたいに "無責任" じゃダメなんだよ。これからはもっと周りを見ることだな」

彼はこの言葉で自身の身勝手さを知ることとなった。

彼は後悔した。

自分で作った幸せを自分で壊してしまったのだから。

以前の人生はもうほとんど覚えてはいないがそのときの失敗を直した筈の今がこの様だ。

「くそぉ、こんな筈じゃなかった。2度目の人生ぇ」

"佐野勇太"の最期の言葉はそれだった。



"佐野勇太" としての人生終了

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る