第12話
他の人格達を作り出す事で自分の心が壊れるのを回避していますが、私の場合は他の人格達もそれぞれ心理的苦痛やストレスで障害を抱えています。
解離性同一性障害そのものは精神科の障害ですが
他の人格達が抱えている障害は心療内科で治療するものも多々あります。
それなので解離性同一性障害の専門医である主治医にそれぞれの他の人格達が抱えている障害の治療も任せています。
以前主治医に「精神科に行った方が良いですか?それとも心療内科が良いですか?」と聞いた事があるのですが、主治医は「両方です。しかし心療内科にかからなければならない人格達は他の心療内科の先生を受け付けない」と言われました。
「確かに…。じゃあ心療内科にかからなければならない人格達の障害の治療ばどうすればいいかですか?」と相談したら専門家である主治医が治療するという事になりました。
ややこしいですが、私にはどうする事もできません。そもそも精神科の病院と心療内科の病院を別々に通院するのは無理です。
私を含め他の人格達全員が「病院にトラウマがある
」からです。病院への忌避反応はいまだ凄まじいものなので下手に動けばどうなるかさっぱり分かりません。他の人格達が心を閉ざすかもしれない。解離性同一性障害の治療が出来なくなる可能性が高いのです。主治医が言うには私の場合他の同じ解離性障害の方々とは違い病院、医者、看護師などに拒否反応をしめすので治療はやりずらいらしいです。
へたなことを出来ない。慎重にしなければならないのだそうです。
主治医には申し訳ないのですが、他の人格達の抱えている障害の治療も頑張ってもらっています。
それなのにいまだにたまに「私は本当に解離性同一性障害なんですか?」と聞いてしまいます。本当に申し訳ないですね。自覚があるような無いような曖昧な感じなんです。
「言われてみれば…」程度の自覚しかいまだありません。だっで他の人格達との交流はノートやメモのやり取りなので。ただ私がよく書いている「頭の中がやかましい」とは幻聴が聞こえるという訳ではありません。頭の中がパンパンに何がが詰まっていてモヤモヤする感じがします。
以前多重人格の方の密着番組を観た時「頭の中にコックピットがあって」「他の人格達は表に出ない時でも存在を感じるし目で見ている」などと他の人格
達の事を事細かに語っていたので「すごいなぁ。私、他の人格達の事ノートでのやり取りでしか分からないし他の人格達が表に出ない時何してるか知らない」と衝撃を受けました。
それを主治医に言ったら「君、以前から他の人格達が普段どうしているかとかイラスト描いたりして教えてくれるよ」とアッサリ言われ更なる衝撃を受けました。どうやら『私』が知らないだけのようです。
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