第7話 少女達は手を繋ぐ、君の名前を呼んでもいいかい?
ここ最近、”お泊まり会”は私のクラスでは行われていない。”お泊まり会”についてフランチェスカにそこはかとなく聞いてみても、何をしても口を割らない。
あれだけの快楽を与えて、言わないという事はフランチェスカ、いいえ高等部には”お泊まり会”はないという事? 私はくだらない計算問題をノートに書き写しながら一人で考えをまとめていた。
しかし、今日もゆかり先生はいい女だ。
「イレブンさん、この問題わかりますか?」
「18.84cmです」
「はい、お利口さんですね!」
ぱちぱちと拍手される。二時間目が終わったら妙に喉の渇きを覚えたのでドリンク補給に行こうと思った。
「ことりぃー!」
出たな。自称私の親友。
「かりんちゃん、どうしたの? 近いよ」
「だって、今日学校に行ったら明日明後日は休校じゃない! だから小鳥成分を充電しているのっ!」
「もう、かりんちゃったら」
休校。そんな話初耳だが? 私が聞いていなかっただけという事か、休み。
休みって何して過ごすんだ?
「かりんちゃんはお休みはどうやって過ごすのかしら?」
「お部屋でお勉強か、お姉様に遊んでもらうのよ!」
要するに軟禁か、外には出れない可能性がきわめて高い。
まぁ、フランチェスカにしたかったプレイをすればいいか・・・・・・そうだ飲み物。
「ちょっとかりんちゃん、飲み物買いに行くね」
「私も行くよ」
二人で早足に自動販売機まで行くと、かりんとジュースを選ぶ。無糖の紅茶をいい加減いれなさいと思うけれど、まぁしかたがない。
牛乳を飲もうと手を伸ばす。
「小鳥っていつも牛乳だよね。もしかしておっぱい大きくしたいの?」
そりゃまぁ小さいよりは大きい方がいいけど、自分というより相手がだな。
どう答えようかと思った時、声をかけられた。
「そこの小等部。リボンが曲がっている」
そう言って私のリボンを直してくれる中等部学生。アリサより身体は熟れてないが、中々今後に期待ができる素材だ。
周囲から深いため息のような声が漏れる。周囲の女生徒達が見とれている。いわゆる王子様役という生徒か?
「身だしなみはしっかりとな」
「はい、先輩。ありがとうございます」
うっせーガキだな。穴という穴を犯してやろうか? 私は指図されるのが一番嫌いなんだ。
「雨亞先輩、違うんです。小鳥ちゃんのリボンが曲がったのは、私がさっき抱きついたからで」
かりん。雨亞先輩とやらはくるりと振り返り私を見る。
「そうか、事情を知らず生意気を言ってすまなかった。この通りだ」
何こいつ、怖っ・・・・・・
「いえ、ご指導ありがとうございます!」
「手を出せ小等部学生」
「はい?」
「カンロ飴だ。口に合うかは分からないが」
「はぁ・・・・・・」
お前の下の穴にぶち込んでやろうか・・・・・・手を振って去って行く雨亞先輩とやらにその光景を見ていた少女達は深いため息をつく。かりんもぼーっと雨亞先輩とやらの背を目で追っていた。
「小鳥、いいなぁ。私も雨亞先輩にあんな風に優しくされたい!」
「じゃあ、これ。かりんちゃんにあげるわ」
こんなまずそうな飴渡されても食べないし、それより同じ甘い物なら食べ頃の女の子の甘い香りがする身体の方がいいわ。ドリンクを飲む機会を失いしかたなく教室に戻る。
「かりんちゃん、あれは?」
「なに?」
私が指さした先、そこにはゆかり先生と仲睦まじい様子で語る雨亞の姿。
先程より少し幼い表情を見せる。様に周囲からは見えるだろう。でも私にはそれ以外の感情を感じる。
「ゆかり先生と仲がいいのね」
「雨亞先輩って、ゆかり先生の遠い親戚だったかな? 先生がこの学園に呼んだって聞いたよ。でも絵になるよね。ゆかり先生と雨亞先輩」
そう? 私には、隙を見せているようで全く隙のないゆかり先生と、そんなゆかり先生の制空権にどうやって潜り込もうかを考えているようにしか見えない。
雨亞先輩とやらも、ゆかり先生の身体目当て? 気持ちは分かるわ。
あのゆかり先生がの中に一度入れたら抜けないような物を入れて、かき回した時にどんな声で泣いて、どんな風に私に助けを媚うのか、考えるだけでぞくぞくする。そんな私の妄想の中で軽く五回は絶頂を迎えているゆかり先生は、天体観測について理科の授業で語る。寒かったが雪降る中で星を見た時が忘れられなかったのだと語る。ゆかり先生のロマンチックな話に目を輝かせる少女達。
そして私も同じように目を輝かせるフリをする。
夏の大三角形。
アルタイル、デネブ、ベガ。生前の私の世界にも存在していた星座を学ぶ。授業終了五分前になるとゆかり先生は何か一つ面白い話をしてくれるのだが・・・・・・
「皆さん、天国とは何処にあると思いますか?」
空の上? それとも死んだ後に行くところなのか? ノンノンノン。天国とは熟れた女の身体と心を支配しているその瞬間の事だ。少女達がおのおのにロマンチズムを語る。神様に祈っていれば、日頃の行いが・・・・・・本当にメスガキのこの考えは反吐が出る。毎日殴られ、犯され、食べ物とは到底言えないような汚物で腹を満たすような生活を続ければ神も救いも奪わない限りはありえない事を知るだろうか?
ゆかり先生は時折詩的な事を言う、何の意味があるのかは分からないが・・・・・・今回のゆかり先生の言葉は不思議と私の中に強く残る物となった。
「天国とは、地獄を越えた先にあるのかもしれませんね」
理科の授業が終わり、今度こそはとドリンクを買いに行く。この際なんでもいい。喉を潤せるのであれば・・・・・・
「あっ、小鳥ちゃんやん!」
「たしか、多々良さん。あの時の具合はどう?」
抗酒薬を飲んだイカれたメスガキか・・・・・・それでも一応あのゲームをクリアできたのはこのメスガキのおかげか・・・・・・
「もう大丈夫やで、ところで小鳥ちゃんは何かジュースでも買うん?」
「うん、喉渇いちゃって。そうだ! あの時のお礼、ごちそうしちゃうわ」
「ほんまに! じゃあウチ、ヨーグルト!」
私はメスガキらしく、イチゴミルクでも飲むか、二人で並んで喉を潤していると、多々良は私を見つめる。
「なぁ~、小鳥ちゃん、もうちょっとだけお礼払ってぇや!」
「まだ飲むの?」
「ちゃうって、目つぶって」
私の唇を奪うと、多々良はその手を服の中に進入させる。中々いい手つきだ。さて、幼いなりに感じている体を出すか、やや我慢している感じで。
「ちょ・・・・・・多々良さん、ダメ」
「すぐ気持ちよくなるって・・・・・・肌すべすべやん。ハァハァ、ええわぁ~小鳥ちゃん。ウチのええ人にならへん」
たまにはこのガキに責めさせて愉しむのも悪くはないかもしない。が、私は責めるのが好きであって、責められるのはあまり好きじゃない。
「もう! 冗談がすぎるよ!」
多々良から離れる。多々良はやや血走った目で、息も荒い。マジかこいつ。まぁ、こんな学校だ。頭がイカれてないとやっていけないだろう。
「もう少しだけしゃぶらせてぇやぁ・・・・・・」
「先生にいいつけるよ!」
私がそう言うと、多々良は楽しそうな顔をしてからこう一言言ってのけた。
「小鳥ちゃん、アンタ。子供やないやろ? ウチと同じで元。大人やった。ちゃうか?」
なんだコイツ・・・・・・まさか私と同類だと言うのか? ここはどうする。黙っているとあやしまれる。あと3秒以内に反応。
「何いってるの。知らない!」
不自然さはなかっただろう。そんなつまらない話よりも、身体をまさぐられた事に怒ってみせるメスガキを演じた。これで的が外れたと多々良が思ってくれれば、私は多々良が生まれ変わりである事を監視できる。
「そんなんええって、それよりウチと手組まへん? 多分アンタとウチ守備範囲ちゃうやろ? ウチが狙う女の子をアンタが狙わへんなら、なんでも手伝うでぇ」
ダメか・・・・・・。ならこいつとは手を組んでおいた方がいいだろう。
「目的は?」
「ほんまにビンゴかいな! ウチは小等部から中等部の二年生までやな。それ以上のメスはもうババアや」
はん、素晴らしい宗教だな。こいつが生前、ど畜生だったという事は私でもよく分かった。
「で、本題は?」
「ウチなぁ~、小鳥ちゃんの事惚れてもうたわぁ~、定期的にヤラせてやぁ」
・・・・・・は?
「悪いけど、交渉決裂ね」
「何でなん? 優しくするでぇ」
そう言いながら多々良は、スマホの写真を見せる。幼い少女ばかりを随分手を出してきた彼女のトロフィーなんだろう。その中には動物に少女を犯させている物もみてとれた。こいつはとんだど変態のろくでなしだ。
気に入った!
「私の身体は差し出せないわ。ただ、”お泊まり会”を今後突破する同盟はいいかもしれないわね。愉しむためにはお金がいるし」
私のその言葉を聞いて多々良の瞳が大きくなる。同類のろくでなしである事に感動しているのだろう。そりゃそうだ。
私もそうなんだから。私が、多々良が・・・・・・どっちが先に手を出したのか分からないが私達は握手をしていた。
「今度、お互いのペットの品評会をしない? 貴女となら愉しめるかもしれないわね」
「小鳥ちゃんのペットってババアやろ? そんなん見てもウチ楽しないもん。女の子はアンダー14の少女が一番や」
「分かってないわね。確かに味わいたくなる子はいるけど、安定して食べられるのはしっかりと子供を産める。股を喜んで広げるオーバー16よ」
「そこまで言うなら見せてもらおうやいの。小鳥ちゃんの肉奴隷」
「貴女のもね。今日の休憩時間はとても有意義なものだったわ。多々良さん」
「他人行儀やなぁ~、白雪でええで」
「そう? じゃあごきげんよう白雪さん」
「あぁ、またな小鳥ちゃん」
二人はとてもいい顔でお互いの教室に戻っていく。昔よくすっていたシガーの如くストローを咥え、お互いの縄張りを荒らさない共存できる存在に出会えた事。
そしてそんな二人を見て、ハンカチを噛む少女が一人。アンダー14やオーバー16という言葉を聞いて、何か難しい話をしている程度にしか分からなかったが、自分の小鳥がぱっと出の多々良に取られたような気がして、小鳥のクラスで影が薄いがずっと小鳥の子とを見つめ続けていた少女。奈々。
「何あの子、また小鳥ちゃんを虐めるつもりなのかな? 大丈夫よ小鳥ちゃん、奈々が守ってあげるから・・・・・・だからまた一緒に・・・・・・」
あまりのうれしさに動物のようにウレション。漏らしてしまう少女。彼女の名前も姿も小鳥には認識すらされていないというのに・・・・・・
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