第3話

翌日、陵介が大学の正門をくぐると、そこには陵介が来るかを待ち構えていたかのように遥の姿があった。


「時山陵介先輩ですよね?」

「そ、そうだけど?」

「放課後にちょっと話したいことがあるんで、711教室まで来てもらっていいですか?」

「い、いいよ」

「ありがとうございます!」


711教室。大学の教室の中で一番人気のない教室だ、知らんけど。


昨日夜、陵介はいいことを思いついていた。それは「レンタル彼女」作戦。




『2週間だけ俺は遥の彼氏になる』




彼女が告白してきたらこれを提案しようと思っていた。




この日の講義が終わり、放課後を迎えた。

講義を終えた陵介が急いで約束した教室に向かうと、そこには一足先に来ていた遥が待っていた。

「お待たせ!遥ちゃん!」

「来てくださってありがとうございます」

「ところで話ってなに?」


(告白されるって分かってるのになんだか緊張するな…)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る