第5話 そうだ、図書館へ行こう!

黒猫の子猫を見た瞬間、和菓子のくりかのこが思い浮かんだのである。


たいていの場合、私に縁のある動物は、出会った瞬間、頭の中にパァンと名前が浮かぶ。不思議だけど、いつもそう。

この出会いの時も、そうだった。

きっとあの子も私と縁のある子な気がする。


この日から、散歩中にまた出会わないか、探すようになっていた。

気になって気になって歩くうちに、散歩の時間が長くなった。

でも、あれからしばらく出会わなかった。


どこへ行ったんだろう。

もう出会わないかもしれない。

でも、もし出会って、もし縁があって保護することになったら、私はどう動けばいいんだろう。


探して見つけたところで、私に猫が飼えるだろうか。

その前に、どうやって保護するんだろう。

野良猫を保護してもいいものなのだろうか。

猫を保護したら、それから何をしたらいいんだろう。


分からないことだらけだ。

でも、あの公園で出会った黒猫が気になって仕方がなかった。


わからないままだと、動けない。保護するかしないかも決められない。

たくさん悩んで、思いついたことは、本に聞いてみるということだった。


「そうだ!図書館へ行こう!」





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