第6話 雲母あお 調べまくる①

早速、最寄りの図書館へ行った。

ペットコーナーの猫の本を、貸出冊数いっぱい借りた。

それから、家に帰ると、今度は、インターネットで図書館の猫の本を検索した。

すると、最寄りの図書館には所蔵がない、野良猫や猫を保護する内容の本を何冊か見つけた。その他にも、猫の飼育方法など、猫を飼うにあたって思いついたキーワードで検索して、ヒットした本を片っ端から予約しては借り、予約しては借りるを繰り返し、手当たり次第読んだ。どのくらい読んだだろうか。おそらく30冊以上読んだと思う。

まだ飼ってもいないのに、猫の手作りごはんのレシピ本や、手作りで作る猫のおもちゃの本まで借りて読んだ。猫と一緒に暮らす日々を綴った漫画も読んだ。

猫を迎えた後の生活を想像することも、これから保護するかもしれない猫と向き合うには、大切なことだと思ったから。


新しく生き物を迎えることは、今までの生活と同じでは無理だ。一緒に生活するには、どんなことに気をつけなくては行けないのか。それは、今の家で可能か。猫と生活すると、どんなことが起こり得るかも知らないと、想像することすらできない。それでは、決められない。もし、万が一私が保護することで、あの黒猫が不幸になるかもしれない要素があるなら、それはそれで考えなおさなければならない。

ひたすら、猫に関する本を読み漁った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る