第10話

 俺は、背中までの青い髪を持つ少年だ。

 緑、紫には、紫髪を持つ不幸の元凶のリコルドの件と言い、 緑髪の連続殺人犯として指名手配をされたことから、トラウマになっていた。


 前回の記憶は残っている。

 確か、リコルドという勇者と名乗る悪役令嬢を倒すことが、僕の使命だっけ?


 で、ここはパラレルワールド。

 俺は別の世界で処刑されて、魂だけパラレルワールドに行ったということか。

 やっと、理解できた。


 だとしたら、コレジージョはなぜ、俺にそんな能力があることを知っていた?

 今更、考えても、どうすることもできない。


 とにかく、面倒なこと終わらしたら、元いた人間世界に帰るとするか。

 

 俺の名前はテューだ。

 前の世界では、ブオテジオーネだったけどな。

 今の名前の方が言いやすいために、自分でも気にいっている。

 一番、気に入っている名前は、自分の本名となるものだけど。


 そして、今回の属性は水ではなく、花属性だ。


 これから、恋人の青髪ショートの子に会いに行くか。

 プロローグで話したけど、第1章では登場しなかったな。


 そう、俺は彼女持ちで、人間世界にいたころに仲良くなったんだ。


 彼女の名前は、リーベ。

 炎属性だ。

 しかも、一人称は「僕」で、ござる口調で話す。

 

「テュー君、おはようなのでござる」


「おはよう」


 こんな何気ない幸せがいつまでも続くといいな・・・。


 だけど、俺には呪いがかけられていて、その名も「不幸寄せ」と「死に寄せ」だ。


 不幸寄せは、その名の通り、不幸を呼び寄せる。


 死に寄せとは、俺のまわりで、殺人事件が起こるということだ。


 ポスターを見ると、緑髪の前世の俺が、指名手配された髪、あっちこっちに貼ってあった。


 そのたびに、いやな記憶ばかりがよみがえってくる。


 だけど、今日は気持ちを切り替えよう。

 ここは、パラレルワールドなのだから。


 さて、今日は勇者に会う日だけど、ロリには嫌気がさしていた。

 幼女のことなんて、面倒みきれない。

 何よりも、ロリにトラウマを持ってしまったことが強いのだけども。


 今回は、ショタを勇者として迎える日なんだ。

 名前は、チーコ。

 右目が青い瞳で、左目が赤のオッドアイで、左目の方に不思議な力を宿していると聞いた。

 そして、青髪の少年。


 リーベと一緒に、チーコを迎えた。


「初めましてなのでござる、僕はリーベなのでござるよ」

「俺は、テュー」


 自己紹介をした。


「おいらは、チーコです。

決して、下ネタを発してはいないですぞ」


 チーコの一人称は「おいら」で、ですぞ口調で話す。

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