第6話

 リコルド。

 氷属性の勇者嬢かつ、ちびっ子勇者。

 年齢は、10代。

 10代の幼女悪役令嬢の妹がいて、今から討伐に行くところ。

 そして、10代で、運命を抱えてしまった末娘を、守り切らなくてはいけないところ。


 悪役令嬢と言えば、大人の女性が好き放題しまくるイメージがあるかもしれないが、リコルドの妹の場合は違っていて、幼い段階で、幼女悪役令嬢に目覚めている。

 あいつの妹を見たこどがあるけど、性格は姉と正反対で、プライドが高く、わがままで、高飛車な性格。


 これから、幼女悪役令嬢のところに向かおうとしたところに、俺とリコルドはたくさんの兵士に囲まれた。

 ここは、お決まりの戦闘シーンが登場するところかと思いきや、この兵士たちは見覚えがある人たちだった。


 ここで、王様が登場した。

 さっきのでっち上げ王様だ。


「わしは、貴様は、リコルド勇者嬢の護衛に向いていないとみなした」


「その理由は?」


「わしが、気に入らないからじゃ」


「そんな理由が、成立すると思っているのか?」


「どんな理由であっても、たとえ、それが正当な事情じゃないとしても、王様の命令は絶対なのじゃ。


よって、貴様は今日から護衛を解雇とする」

 

「え・・・・?」


「ブオテジオーネを守護している者が、たくさんおるな」


「見えるの・・・?」


 確か、僕以外は存在を認識できないはず・・・。


「見えるぞ。なぜなら、わしは王様だからな」


「言っている意味が、わからない」


「とにかく、貴様を守護している者たちを、リコルド勇者嬢のことを護衛する守護髪神にしてもらい、よってブオテジオーネを、勇者パーティーを追放とする」 


 王様が、俺には聞き取れない呪文を唱えたら、俺を守護しているりと、リボンちゃん、三匹の馬嬢、牛姫のムーウ、ラストリー、テュネー、ワッサーなどを引きはがされ、リコルドの方に憑いてきた。


 そして、僕は飛ばされた。

 俺が王国にやってくる前にいた、ギルドに・・・。


 ギルドに、瞬時に飛ばされた俺は、ユウヅキとカルキに、任務の失敗を話すことにした。

 雇われ勇者嬢の護衛をして、ギルドから報酬をもらうはずが、俺はかっとなってしまった。

 それが、まさか勇者パーティーの追放をされ、俺に憑いている者たちを引きはがされて、リコルドに憑いていくことになるとは・・・。



 おかげで、無重力かのように体が軽くなったけど、俺は若干の憑かれ体質のために、また新しい者が憑いてくるような気もした。


 だけど、僕は一人で何ができそうな気がしなかった。

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