第288話 反応



「おいおい、初っ端からこれか…」


「えっ、何なに?!」



俺としては、野菜スティックとマヨネーズを出しただけなのだが、やっぱり初めての人はビックリするのかな? ロビンさんの反応を見てる限りではそう感じる。

リンダさんには体調的にまだ早いだろうからストップをかけているので、ロビンさんの反応に驚いているようだ。



「このソースがとんでもない。どれだけでも食べれそうだ」


「えー、いいなー」


「すみませんが、リンダさんはまだ調子が戻り始めたばかりなので、こちらで我慢して下さい」



俺はそう言って卵スープを出す。

これは以前、セレナが疲れてた時に作ってあげたものと同じものだ。



「うん。これは美味しい。けど…ちょっとだけ薄い?」


「えっ、えぇ。はい。わざとちょっと薄めに作りましたが…」


「そっか…なるほどね」



マジか。

濃いと体に良くないと思ったからわざと薄めに作ったのに、それを見抜いたのか?

そして、その後の反応は何だ?


めっちゃ気になるんだけど、みんなに次の料理を出すしかないしな…。


そして、俺は次の料理としてイカのステーキを出した。



「私たちもこれは初めてだけど美味しいね、シェリル?」


「そうだね!!」




「これは、クラーケンなのか?」


「えぇ、そうです。身が厚いので切り込みをたくさん入れて食べやすくするのと共に味をしみ込ませやすくもしています」


「魚醤を使ってるよな?」


「はい。ちょっと『いんにく』も入れてますけどね」


「あぁ。これならすぐにでも出来そうだな…。この料理ウチで出してもいいか?」


「もちろんですよ。いっぱいもらった魚醤に比べれば安いもんですけどね笑」


「それじゃ、また魚醤をいっぱい作っておいて、またレシピをもらうことにするわ笑」


「ロビンズルい…」



何かリンダさんのボヤきが聞こえたような気がするけどスルーしよう。


次の料理が今日のメインだ。



「こちらが今日の最後の料理です」



俺はそう言ってブラックバードの唐揚げを出した。



「そして、リンダさんにはこちらです」



リンダさんにはフレンチトーストを出した。




「「「「「「「!!」」」」」」」



「いつものブラックバードと違う味付けなのね」


「進化してる…」



セレナとシェリルはすぐに気付いたな。

さすがにずっと俺の料理を食べているだけあるよな笑



「今までの味もいいけど、こっちもいいわね」


「全部美味しいでしゅ」



王聖女はらしさ溢れる反応だ笑



「実は昨日試したかったんだけど、思いのほか市場の魚が美味しそうだったんで今日にしたんだ。さっきのクラーケンと同じ味付けなんだけど、ブラックバードだし、調理方法も違うから結構楽しめるだろ?」



コクコク×人数分



みんなの口に合ってよかった。

また要求されることが多くなるかもしれないけど、その時はその時だ。


いつ何があるかわからない。


今を楽しんでもらうことが一番なんだ。





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