第206話 続・打ち明ける
「聖女を救出に行くのは分かったけど、この人数だと厳しいんじゃない?」
「それについてもエルピスから助言されているのですが、出来るだけ少ないほうがいいらしいです。フィリア王女についても身分を隠して行ったほうがいいと」
俺はフィリア王女の疑問について、エルピスからの言葉を返答とした。
「単純に強さだけだったらアイゼンの幻陽を連れて行きたいけど、私のわがままでAランクを国外に連れ出す訳にもいかないのよね…」
「それなら、エリシオンはどうかしら?」
「セレナ、ボクもそれ思ってた。ボクたちよりも強くて、事情もある程度知ってくれてるから信用出来るしね」
フィリア王女の言うことはもっともだ。Aランクを国外へ連れ出して、国内で何かあったら大変なことになるのだ。
嫁ズの言うようにエリシオンが今のところ最有力だろうな。
「確かにその通りだな。フィリア王女はどう思いますか?」
「エリシオンならあらゆる部分でも問題ないわね。適任じゃないかしら。後で確認しておいてもらえる?」
「分かりました。なるべく早めに確認しておきます。
これでエリシオンが加わったとして計6人ですから、馬車的にはあと1人くらいが限界です」
「フィリア王女はお付きの方がいないとマズいのでは?」
「それなら、1人でもフィリア王女を守ってくれる人がいいなー」
嫁ズはこの前の事があるから言っているのだろう。
アルテさんでは王女を守れないからな。
「それも適任がいるわ。しかも、みんなも既に会ってるよ」
「「誰?」」
誰だ?
そんな人いたっけか?
「イースよ」
oh!
あのキレカワ侍女ですか!!
「あの侍女さんか...」
「強いんですか?」
「うーん...イースは守り専門なのよ。代々『護りの剣』として一族で王家に仕えているの。仲がいいってこともあってこの前も連れていきたかったんだけど別の任務があって叶わなかったの。それであの事件でしょ? 本人は相当悔しがっていたわ」
これまた特殊だな苦笑
俺たちと行動する人って、なんでそんな人ばかりなのかな...。
まぁ、この場合は都合が良いからいいんだけど。
「秘密についてはどうですか?」
「大丈夫よ。秘密も護れるわ」
それなら問題なさそうだな。
ある意味、それが1番重要かもしれないからな。
「セレナとシェリルもそれでいいか?」
ん?
何だか嫁ズの顔色が良くないぞ。
「別に構わないけど...」
「シーマがまた手を出すんじゃ...」
「...有り得るわね」
いやいや君たち。
俺を何だと思ってるの!!
フィリア王女も考え直しちゃってるし。
「大丈夫だよ...たぶん」
「「「たぶんって...」」」
3人とも呆れてしまったみたいだけど、他に適任がいないことで、イースさんに決定した。
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