第203話 おかわり



終盤はエルピスのことが気になって、あんまりよく覚えていないが、食事会は何とか無事に終了した。


その後、ヒーラに戻ってきた俺たちだが、部屋に入った嫁ズやエリシオンと離れて、俺はキッチンでぼーっとしていた。


そういえば、2日後の貴族会議で例の件が公表されるって言ってたな。

俺もディオランサも多少有名になっちゃうのかなー。

またセレナが襲われたりしないよな?

いくら強くなったといっても、可愛いことには変わりないからなー。

面倒なことにならなければいいけど…。


考えれば考えるほどキリがなくて、そうこうしてるうちに疲れてきたので、レモンの砂糖漬けを食べてみた。

うん。

我ながらなかなかいい感じに仕上がっている。

エルピスも食べるかな?


俺がレモンを皿に入れてから、エルピス像の前に置いて祈りを捧げたら、あっという間に皿ごと消えた。

やっぱり食べるのね...苦笑



コトンッ



俺がまた食べ始めたら、急にエルピス像の前に皿が現れた。

おかわりってことか?

新しいなー笑


その後、俺が食べたらエルピスにもあげてっていうのが何回か続いて、ようやく皿が戻って来なくなった。

やっと満足してくれたらしい苦笑




これから俺たちはどうすればいいのかな?



重要なことがいくつかある。

・教国の聖女の危機

・フィリア王女の婚約破棄


あれ?

女性問題だけじゃね?

いや、そんなはずは...…あるな苦笑



聖女の件はエルピス次第だ。連絡がない限りは動けない。でも、危機は迫ってるっていうから、そんなに遠くもないんだろうな。

フィリア王女の婚約破棄も、直接的に関係があるわけではないが、王国内はかなり騒がしくなるだろう。彼女自身は精神的に強いし気にしなそうだから問題ないにしても、周りはそっとしておいてくれないよな。


そう考えるとフィリア王女を連れて教国へ行くっていうのが1番可能性の高い選択肢になるか…。


いつどうなってもいいように、武器類の整備と食材の買い込み、そして料理の作り置きをしておく必要があるな。


そうと決まれば行動するしかない。

今からでも出来るだけ料理を作っておこう。



とりあえずは新作なんか作ってる余裕はないから、今ある食材で出来るものを片っ端から作っておこう。


あと、何かあったときのための女性陣専用のご機嫌取りデザートもたんまり作っておかねば...。


何があるか分からないもんね。





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