第172話 食事会2
「次はブラックバードの料理2点になります。焼鳥とヌギ、そして燻鳥です」
『ねぎま』と『スモークチキン』のことなんだが、いきなりそんなネーミングにしたら、何のことだか分からないだろうし、とりあえずはそのままの状態で伝えることにした。何とも格好悪い感じだけどこればかりは仕方ない。
んー。
やっぱりというか、セレナとシェリル、そしてフィリア王女とアルテさんは食べたことがあるからか、食べる量を控えてるな。
この料理を食べたことのないアイゼンの幻陽の3人がガツガツ食べてるのが余計に目立ってくる。
「シーマも相変わらず面白いもの作るわね」
「煙で肉を燻すとこうなるのか...」
やはりスモークチキンのほうに食いついてきたな。
こんなやり方は珍しいもんなー。
「オルテガさん、これは事前に塩漬けした後で、軽く洗ってから燻すんですよ」
「そんなやり方が...。奥が深いな」
次は何にしようかな...。
う~ん...。
パスタで行くかー。
あれ?『バスタ』って言うんだよな...。
「こちらはバスタ料理になります」
「おぉー、フィデールで食べたやつだな」
さすがはアイゼンの幻陽だ。
フィデールに行って、しかもパスタを食べてる。
でも、ニンニクと合わせた料理は食べてないだろう...。
「えっ? これ美味しいね」
「『いんにく』を入れてるのか...」
オルテガさん、マジか。
何でそんなに分かるの?
逆に怖いんだけど!!
「オルテガさん、よく分かりましたね。塩味のバスタには『いんにく』がよく合うんですよ」
「確かによく合うな。素晴らしいよ」
オルテガさんからお褒めの言葉をいただきました。
でも、まだまだこれからですよー。
そういえば、嫁ズ+王女+執事の皆さんは食べる量をほどほどにしてるなー。まぁわからんでもないけど、この人たちにとって目新しいものなんて出てこないんだけど…。
さて、次は何にしようかな。
ぼちぼち中休みと行きますかねー。
「ちょっとお腹の休憩に、『がいも』のサラダをどうぞ」
「何だ? グチャグチャな料理だな」
あー、見た目はね。
そんなのどうでもよさそうなフォルティスさんからそんな言葉が出るとは驚きだ。案外繊細だったりして...笑
「これってセレナちゃん達は食べたことあるの?」
エテルナさんも警戒してるな。
アイゼンの幻陽はみんなこんな感じなのかな?
「もちろん食べましたよ。美味しいかどうかは、食べてみたらわかるかと思いますよ」
おぉー、セレナ言うねぇー。
まぁ、ある程度の自信は持って出してるけど、ハードルを上げるのはどうかと思うぞ苦笑
「こ、これは...!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます