第170話 逆ハーレム?
どうやらエテルナさんから話があるらしい。
そんなに改まって言うことなんてあるのかな?
「エテルナさんどうしたの? 何かあった?」
フィリア王女も急なことで心配しているようだな。仮にだが、Aランクパーティーが解散しようもんなら、国としても大きな痛手となる。多少ナーバスになるのは仕方ないのかもしれない。
「ううん、そうじゃないの...。私達『アイゼンの幻陽』は家族になることにしたの」
「「「「「?」」」」」
「私達はずっと長いこと一緒に行動してきたわ。それこそ家族同然にね。でもね、いろいろとこれからのことを考えて『本当の家族』になることにしたの」
「「「「「...」」」」」
「この前さ、シーマに言われたよね? 私は私。私らしく生きればいいんじゃないかってさ...。それから考えてたんたんだよね、私達のことを」
「「「「「...」」」」」
「私達は男2人女1人のパーティーだから誰1人欠けても成り立たないの。そんな中、私はずっと2人のことを好きだった…。どっちかなんて選べなかった。だったら2人と一緒になってしまえばいいって思ったの」
「「「「「えっ?」」」」」
「だって、シーマがセレナちゃんとシェリルちゃんと結婚するなら、私がフォルティスとオルテガと結婚したっていいじゃない!!」
「「「「「!!!」」」」」
「確かに今までこんな家族の形は聞いたことないわ。でもね、幸いこの2人が納得してくれたことで新しい道が開けたの。誰に何を言われようとも、破天荒なAランク冒険者パーティー『アイゼンの幻陽』らしく、私達はこれからも生きていくわ」
パチパチパチ...。
「エテルナさん、よく言ってくれたわ。何か感動しちゃった。いいのよ、それで。大丈夫、私が応援するから」
フィリア王女が拍手しながら、エテルナさんへ答えるようにして話しかけた。
俺も同じ考えだ。そして、おそらく嫁ズも...。
「俺たちもエテルナさんの選択を支持し、これからも変わらず応援していきますよ。セレナ、シェリル。いいよな?」
「えぇ、もちろん」
「エテルナさん、かっこいいです...」
シェリルが若干ズレたことを言ってるが、まぁいいか。
「ハッハッハ...これも『アイゼンの幻陽』らしいですな。私の心も姫様と同じです」
アルテさんにとっても驚きだったんだろうな。
それもこれも『アイゼンの幻陽』の実績とキャラがそれを認めさせたんだ。
これからはまた違った世間との戦いがあるかもしれないが、彼ららしく乗り越えて欲しい。
それが出来る良いチームだしな。
「逆ハーレムもいいな…ぐふふっ」
あーぁ、フィリア王女が変な妄想し始めたぞー。
アルテさん、早く止めてくれー笑
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