第148話 ゴリ押し
「あんた、鑑定だけじゃなくてアイテムボックスも持ってるのかい? しかも、この国の旨いものを散々食べてきたフィリアがあんたの料理を楽しみにしてるなんて…。嫁が既に2人もいることといい、つくづく面白い男だね笑」
「でしょ?笑」
あー、そうだった。さっきの話でアイテムボックスのことがイルマさんにバレたんだった。
それにしても…。
「…セレナ、シェリル。俺は褒められてるのかな?」
「褒められてるんじゃない?…一応笑」
「そうだね…ボクもそう思うけど笑」
「全く他人事だと思って…苦笑」
「大丈夫だよ。私はずっと一緒にいるから❤」
「ボクも離れたりしないよ❤」
「私も…」
「フィリア、どさくさに紛れて嫁の仲間入りしてんじゃないよ!!笑」
「バレたかー!! 1人くらい増えてもバレないかと思ったんですけどねー笑」
「「「笑」」」
「全く…バカなことやってんじゃないよ。もっと堂々とやりな!!」
「えっ?! まさかのそっち!!笑」
「「「笑」」」
「こういう男には、既成事実を作っちゃえば勝ちなんだよ。ガンガン行っちゃいな!!」
「わかりました。頑張ります!!」
イルマさんもスゲーこと口にしてるし、フィリア王女ももっと違うことを頑張んなよ…。
「セレナ、シェリル。俺は何だかこの先が物凄く怖いんだけど…」
「まぁ、なるようになるんじゃない?笑」
「そうそう。もっとドンと構えてなよ笑」
「そうよ。もう1人増えても問題ないじゃない!!」
「ウンウン」
「「…」」
「…いやいや、フィリア王女様。問題しかないですから。イルマさんもウンウン頷いてないで止めて下さいよ苦笑」
「あたしはフィリアが幸せになるなら誰でもいいのさ笑」
全くこの人たちは油断ならんな。
このままだと押し切られちゃいそうだ。
どうしよう💦
「久しぶりにたくさん笑ったからお腹空いちゃったなー。シーマさん、アイテムボックスに何かないの?」
「俺のアイテムボックスはフィリア王女様の食料庫じゃないんですけど苦笑」
「シーマ、まだ明るい時間だから軽いものにしてくれるかい?」
「イルマさんまで…全く」
軽いものって何かあったかなー?
おっ! プリンがまだ残ってるな。
これでいいや。
俺はアイテムボックスからプリンを4つ出してテーブルに置いた。
「これは初めて見ますが、お2人は食べたことがあるんですか?」
「えぇ、もちろん」
「甘くてプルンプルンしてて美味しいですよ」
「ぐぬぬぅ」
フィリア王女の問いかけに嫁ズが答えたところまではよかったが、その後にフィリア王女が悔しがってるのは、先を越されたとか思ってるんだろうな。
でも、一国の王女様が「ぐぬぬぅ」ってどうかと思うぞ…言えないけど。。
「ほぉー。確かに甘いけど、甘過ぎたりはしてないね。あたしにはちょうどいいよ。ほら、フィリア達も早く食べな!!」
いつの間にかイルマさんが食べ始めてたよ笑
早くね?
しかも、自分が作ったわけでもないのに早く食べるように促してるし笑
「何でイルマさんが先に食べてるのよ…って、んー!! これは冷たくて甘くて美味しいわねー!!」
どうやら初めて食べる2人にも好評なようで安心した。
でも、それはそれで今後が怖い。
いろいろと求められても困るんだよなー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます