第106話 バリア
キラーラビットと遭遇した後は、ゴブリンばかりでたまにオークというような感じで初日の戦いは終わった。
俺たちは計画通り、あまり目立たない場所に家を出して、魔物避けと認識阻害の魔道具を使って夜を迎えた。
初日ということもあって、家の中だからってイチャイチャすることもなく、緊張感のある中、誰か1人がサーチを使って監視しつつ交代で眠るようにした。
そして、夜中に突然の変化があった。
何のことはない、空間魔法のレベルが上がったのだ。
鑑定によると空間魔法の中級は「バリア」だ。
注ぐ魔力量でその大きさが決まり、効果は12時間。任意の存在は出入り自由。
強度はドラゴンの蹴り2回分くらいは耐えられるとのこと。
出来れば今すぐにでも試したいが、夜中なので明日になってからにしよう。
今日の問題が少しでも解決するといいけど...。
翌朝。
俺は交代で寝ていたところを起こされた。
起きていたシェリルに聞くと特に問題なかったようなので、初日は何も起こらなかったことになる。
厩舎を確認するとシェスターが気持ち良さそうに寝ていた。ある意味一番快適なのはシェスターかもしれないな笑
ちなみにシェスターの呼び名については、昨日呼びかけたら嬉しそうに返事をしてくれたので晴れて公認となった。何故か嫁ズは半分呆れていたけどね。
そして俺は敷地の外に出て、バリアの確認をすることにした。
「バリア!!」
目の前に小さい透明の立方体が浮かんでいるだけだ。
いかん。小さ過ぎた。
これでは何も守れないや笑
「バリアー!!」
今度は目の前の家を覆うイメージだ。
ん? 結構魔力を持っていかれるなー。
効果が12時間ならしょうがないのかな。
バリアの中に入ろうとしたら普通に入れた。
どうやら大丈夫そうだな。
これでキラーラビット対策も出来そうだ。
朝食を食べながら嫁ズには使い方や効果のことを話しておいた。ぶっつけ本番になるかもしれないから予め言っておくことに損はないだろう。
そして2日目の出発。
昨日あんなに苦戦したので今日こそは何もないようにと、願ったそばから問題が発生した。
いや、空から降ってきた。
「シーマくん、聞こえますか?」
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