【160万PV突破!!】異世界テイスト

第102話 焦げ目

「さっきから気になって見てたけど、シーマくんちょっとやり過ぎよ」

「すみません。なるべく優しく丁寧にと思って...」

「その気持ちはわかるけど、何も手を取ってまで教えるほどのことでもないでしょ」

「はい...」

「それにアイラ」

「バァイ!!」

あちゃー。

アイラ緊張し過ぎて噛んでるじゃん。

「幼い頃からあなたを見てきてるから、この際はっきり言うけど...」

「ヴッ」

「あなた、ウチのレオンはどう？」

「「「「えっ?!」」」」

「まぁ、驚くのも無理はないわね。今は私の勘でしかないんだけど、そのうちわかるでしょ。シェリルが婚約して焦ってるみたいだしね。うふふ」

「レオン様...」

「ねぇシーマ、私もそれ食べていい？」

我慢出来なくなったのか、ステラさんが焼鳥を求めてきたので、小皿にいくつか乗せてあげた。

「どうですか？ お好みで塩やコショウを振ってもいいんですが」

「うん。意外と柔らかくて美味しいわね。『ヌギ』ともよく合うみたい。私はコショウでピリッとさせたいかな」

そう言って、ステラさんはコショウをかけてもう1つ食べた。

「うん。やっぱりこっちがいい。そもそもこの料理はアイラのために作ったの？」

「いえ、アイラが『自分で作れる』ような料理を、教えながら作ってました」

「そういうことだったのね。レオンにも作らせようかしら…。まぁそれは後で考えるとして、そこの焦げ目が出来るほど妬けちゃった嫁たち！」

「「...」」

何気に上手いこと言うなステラさん。

嫁ズは図星過ぎて何も言い返せないようだ。

「あなたたちも食べなさいよ。アイラももっと食べなさい。そもそもアイラのための料理なんだから。私が食べちゃってごめんなさいね。追加はシーマがチャチャッと作ってくれるから...。ってことで後はお願いね、シーマ」

「...」

そう言い残してステラさんは去っていった。

まさに嵐だな。

他に例えようがないくらい嵐だ笑

まぁいろいろと丸め込んでもらえて助かった部分もあったし、良しとしようかな。

まずは急いで続きを作りますかー。

そう言えば、レオンさんとアイラはこの後どうなるのかな...。俺たちが王都に行ってる間に上手くいってるといいな。