第5話 自由といういばらの道

中卒となった次男、中学を卒業した翌日から大学受験に向けての戦いが始まった。

中卒の次男が大学を受験するためにはまず『高卒認定試験』を受けて合格点に達しなければならないという関門が待っていた。


高卒認定試験は年に2回実施される8月と11月

選択科目は8から9科目。

年に2回あり3年間の間で8から9科目テストを受け合格点に達すれば高卒認定合格の資格を得ることができる。まずは(本来なら高校1年)8月に試しに受験してみることにした。本屋に行き高卒認定のテキストを買いに行ったが4科目分しか在庫がなかったため4科目分だけ購入。

次男には高卒認定試験勉強をする傍ら本を読むという課題を与えた。

8月のテストまでの間(約5か月間)に20冊程読んでいました。


初めのうちは1冊読むのに時間がかかっていたようだが、漫画で鍛えた活字慣れのおかげで徐々に読むスピードが速くなってきたように感じる。


よく読んでいたのが百田尚樹・宮部みゆき・東野圭吾著書の本であった。

次男は自分の時間を有意義に過ごしていた。誰にも干渉されない・学校のルールに縛られない・世の中のルールに縛られないこの環境が次男にはあっていたのだと思う。

ただ、自由には責任が伴うということも息子は理解していた。目標を失ったら・目標に到達しなければただの中卒。自由といういばらの道を目標を見失わないように足元を照らすしか私にはできなかった。

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