第3話 クラスメートの話(1)

家から飛び出した私は、早歩きで学校に向かっていた。

なぜこんな状況で走らないかというと、ただ単に体力がないからである。

(昔は余裕で走れてたんだけどなあ)

しょうがない、しょうがない。毎日家でごろごろしてゲームしてテレビ見て外出て無い人間に、こんな重い水筒と教科書とノートと…(省略)なんて持って坂道を走れる訳ないんだから!!!

そんな言い訳をしながら、さらに歩調を進める。

「…っ着いた!!」

(よかったあ、まだ門が開いてる!)

そんな安心をしながら、階段を上っていく。

あーあ、何でこの学校はこんなに階段が多いんだ?

4階までの階段、校舎の前、さらには門の前。

もちろんもっと階段が多い学校は多いのだろうが、わたしにとってはこの量の階段で体力が消え飛ぶ…。

さらに私の教室は、屋上を除くと最上階の、4階だ。

誰か階段の数数えてた人がいたな…。なんだっけ?

階段の多さを先生に訴えるのはいいのだが、それを元に怪談話を作るのはやめてほしい。怖いから。

「おお!初!…おせぇな、お前。」

「そうか?」

彼は菊池。昔は「きもい」や「キムチ」や「雑草」などと呼ばれてたが…最近はあまり悪い噂を聞かない。それどころか最近モテ期に入ってるぞこいつ。

…穂乃は未だに「雑草」と呼んでるが…。

私が仲良くなったきっかけは、長いのでまた話すとして…

私が抱いた印象?そんなのただひとつ。

ある芸能人に似ている!!

「おはよー初ー。今日も相変わらず遅いね!」

「おはよー穂乃ー!」

私は穂乃の姿を確認するなり、ぎゅうっと抱きついた。

「わー」

「ふふっ!」

穂乃は…まあもう説明はいらないよね!(なんてったってあと30人紹介しなきゃ・・・)

「ほんと仲いいね、あんたたち」

「あゆ!」

彼女は宇佐野あゆみ。このクラスの女子の中では一番背が高く、足が

長く、大人っぽい服を着ていることが多い。

性格も大人っぽく、落ち着いている。が、まあ、うん。こっちも長そうなので、また今度。

あゆは穂乃と仲が良く、それがきっかけで、私とも仲良くなった。

私は、穂乃を離し、自分の席に着くと、リュックを置いた。


紹介の続きはまた今度で…(もう指が痛いため。)


続く

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