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今日は蛇以外を取ろう。モンスターではないが、狩りをすると経験値が上がることが分かっている。植物採取でも経験値が上がる。人生は一度きりで、人生は冒険で、人生はロープレのようなものではある。しかし注意しなければならないのはそれは現実でありゲームとはそこが異なるのだ。だが、魔法やスキルを使える事で現実感が乏しくなっているのもまた事実でそれこと本当に気を付けなければ気を抜けば命にかかわる。ましてここはサバンナであり、獰猛な生き物が日常的に闊歩する場所なのだから。自然と共に生きる素晴らしい場所だけど、それは裏を返せば弱肉強食の世界なのだから。
父親と母親にはカロリーを無駄に消費しない為にあまり動かないでもらっている。それが今俺に出来る唯一の親孝行である。
「ありがとね」
「サンキューね」と両親は言っている。
昨日蛇を食べた事により、少しは元気が出ているのかもしれないが、まだまだ栄養不足感は否めない。一方俺はまだ元気である。
「っと」
ふと、目の前に草食動物があらわれた。なんて名前かは分からないけど、飛び跳ねている。日本にいたら動物園では可愛いキャラで人気が出そうだが、仕方がない。弱肉強食に従って死んでもらうしかない。ただ無意味に殺しはしない。食べるためである。俺は身体強化した肉体で近づき、弓矢を引いて一撃で獲物をしとめた。身体強化が解けると力がなくなるので、休憩をはさみながらシカのような生き物を手に家へ帰った。
「すごいわぁ」
「信じられん」
両親は涙をまた流して、天に祈りをささげていた。
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