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「蛇をしとめたよ」
家に帰ると、両親は目を輝かせて喜んだ。
「久しぶりの肉だわ。今夜は御馳走ね」
「それとこれも、食べられそうな野草はある?」
「すごいわ。これもそれもあれも食べられるわ」
良かった。前世の知識が少しは役に立ったのかも。前世も何も同じ地球人なんだけどね。
『レベルアップしました』
突如として脳内に啓示のごとしアナウンスが流れ込んだ。
「よっしゃー、レベルアップ」
『基本的な毒草の見分け方が分かる』と書かれていた。基本的なってのはなんだろうか。するとどこからか声が聞こえた。
『それは毒かそうじゃないかは人によって異なるからです』との返答があった。それは天使の声ではなかった。あわててステータスを見るするとそこには世界の理の者というスキルがあって、それを調べると返答に出来る限りこたえてくれるとの事だった。しかしそれはレベルによって変わるとの事だった。なるほど、賢者スキル的な感じの下位互換なんだなたぶん。レベルが上がれば賢者みたいな感じになるのか。もしかしたら。というわけで一人の時の話し相手も出来たことだしちょっと嬉しくなった。
「私もいるよ」
天使の声が聞こえた。
「天使……もしかしてさみしがりや?」
「べ、別に違うんだからね」
ツンデレなのか。演じているのか。演じているんだろうな。
「決めつけるな」
しかし、肉を取ったは良いが両親は肉を焼かなかった。
「なんで焼かないんだ?」
「いや、火がね。つかないんだよ」
がっかりとうなだれる両親。蛇はバクテリアやウイルスがいるから焼かないと食べられない。だからこのままでは肉を無駄にしてしまう。どうするべきか。俺のスキルでなんとかならないのだろうかと思って再びステータスを開く。すると目に飛び込んできたのは、微火というスキル。いや魔法だった。そういえば、魔法能力も間違えて与えたって言っていたっけ。ラッキー。
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