条件を聞いた。

「何かちーとな能力をくれないか」

「まあ、なんとおこがましい。厚かましい。厚顔無恥な人なのでしょうか。人というより霊魂ですけど」

「だって良いことを俺はしたんだろう。その例としてさ」

「まあそうですね。しょうがないですね。死んでも普通は記憶を転生時にはなくしますが、無くさない能力というのはどうでしょうか」

「それいいね。ほかには」

「ほかにねだろうといいうのですか。いい根性してますね」

「褒めてくれてありがとう」

「皮肉ですよ」

「それにしてもあんたの名前はなんなんだ。天使さん」

「人に名前を聞くにはまずは自分が名乗ってからにしてもらいたいですね」

「俺の名前を知らないのか?」

「知っていますよ。武田武史ですよね。たけだけしい。で覚えています」

「盗人たけだけしいみたいな言い方をするなよ。つっ。それより、名前を知っているのならば俺に名前を名乗れとはどういう意味があるんだ」

「なあに、ただのマナーというかそんな感じですよ」

「わかったよ。俺の名前は武田武史だ。よろしくな」

「知っています」

「この女(アマ)」

 俺は女と書いてアマと呼んだ。

「いいんですか。チーと能力削除で」

「すみませんでした!!」

 とまだなかなかこの場はしばらく続きそうな気配を感じていた。

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