第2話輪廻転生。
「あなたは死にましたの。そして生まれ変われるのですよ。嬉しいですか」
「いや……まあ嬉しいっちゃあ嬉しいな。けど前のような社畜人生はごめんだな」
「それはあなたが決めたことでしょう。生まれ変わらせた我々神に罪はありません」
「責任逃れをするつもりか」
「違いますよ。我々はあなたを生まれさせました。そしてそれは前世の行いによって生まれてくる場所は各々違うのですが、あなたはそれほどひどい環境に生まれたわけではなかったはずです」
「そうだな。比較的裕福な場所に生まれてきたな」
「前世の行いやあるいは人によっては自らの意思によって劣悪な環境に生まれる場合もあります。しかしあなたはその限りではない」
「自らの意思によって生まれる?」
「ええ、人の性格というのは魂の性格も含めてもちろん千差万別です。それは宇宙人も含めてすべての生きとし生ける生命体はそうなのですが、MもいればSもいます」
「たとえが……」
「それは性癖に限った事ではなく、自ら滝行に追い込むことで学ぶこともあります」
「じゃあ、そういう人も中にはいると」
「そうですね。もちろんそういう人の場合は前世で善を積んでいるからこそ、決定権は自ら選ぶことができたのですが。とはいえ、それは魂の願いであって思考で選んだわけではないですね」
「よくわからん」
「分からなくて結構ですし、わかられてもまあどうでもよいことかもしれないですね」
「で、俺の場合は」
「あなたの先ほどまでの生はそれほど悪い環境ではなかったのですけど、それは前世での行いが良かったからです。そこそこね」
「そこそこっていうな」
「動物保護活動に力を入れていましたね。前世であなたはアフリカ人でした」
「なるほど、前世っていうより今もう死んでいるから前前世ですよね」
「ああ、そうでした」
「神もうっかりミスをするんですね」
「神というより天使ですけど、うっかりミスというより天然キャラを演じたまでです」
「ミスをみとめろ」
俺は突っ込んた。
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