登場人物少ない小説。

日本語破綻者

第1話死にました。

日本人として生まれて30年。俺は死にました。

自殺でもなく、他殺でもない。事故だ。どんな事故かというと、アニマルに食べられたのだ。サバイバル番組にあこがれ一人アフリカへと行ったんだけど、持って行った武器はナイフと着火マン。そしてリュックサック、ウエストポーチ。それぐらいで、あとは自分でやってみようとか考えていたんだけど、サバイバルはそう甘いものではなかった。初日だった。お金節約のために現地の人の見守り同行つまり護衛を拒否してまあただ単にお金を払いたくなかったっていうだけなんだけど、それで一人でサバンナで野宿をしていたらハイエナに襲われたんだ。ハイエナは夜行性で夜にがぶりと食べられて死んだ。死んで自覚があるというのはなんでかと思っていたらここは上空で今上がっている状態。つまりは魂状態である。次はどこに生まれ変わるのかなとかのんきに考えている。痛みはないけど意識はある、ちゃんと物も見ることが出来る。それは目として見ているというよりは夢の中で見る景色のような感覚、でもはっきりとわかるし感覚としてもちゃんとある。これが夢ではないとの意識もあり、夢の中でもそう思っていても夢だった時もあるけど、今回はそれとも違いなんというか死んだという確信が持てた。肉体は見えない。だから自分がどんな体なのかとかは現状は分からないつまりは肉体としては存在していないのだろう。感情としてはずいぶんと冷静で落ち着いていると感じている。さてさてこの先どうなるのやら。

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