156-リフレッシュルーム
幼「リフレッシュルームってなにぃいいいいいいい???」
僕「僕たち高校生にはとんと縁が無い施設だよね」
幼「うっかりすると高校生っていう設定忘れそうになるよ!」
僕「見た目は高校生! 中身は――」
幼「魔法使い!」
僕「あったね、幼馴染ちゃんのそんな設定」
~ ~ ~
幼「つまりレストルームってこと???」
僕「妙に設備が充実した待合室みたいな」
幼「いまいち実感に乏しいから体験したいの!」
僕「妙案だね」
幼「だからまずは文芸部用に一室設けてもらおう!」
僕「あったね、文芸部員っていう設定も」
~ ~ ~
幼「やっぱりヨギボーとか置いたほうがいいかな!?」
僕「ベタベタのベタ」
幼「あと木製の円卓と!」
僕「表現が仰々しい」
幼「ドリンクバーと仮眠スペースと!」
僕「住まう気満々じゃん」
~ ~ ~
幼「そもそも衝動に素直な年頃の私たちにリフレッシュなんて必要なの!?」
僕「ライフポイントが無限じゃないんだから減ればストレスも溜まるでしょ」
幼「ストレスだと思うからいけないんだよ」
僕「出たな妙に意識高い発言」
幼「お腹減ったと思おう!」
僕「それはそれでイライラするじゃん」
~ ~ ~
幼「オフィスラブに最適!」
僕「公共の場を私的に利用しないの」
幼「いけないことっとドキドキするよ!」
僕「一理ある」
幼「一回……やってみよ?」
僕「じゃあまずは企業に就職するところから始めようか」
幼「働きたくないよ!!」
~ ~ ~
幼「リフレッシュルームと書いて」
僕「なんか始まった」
幼「僕くんと説く」
僕「その心は?」
幼「どちらも癒やしでしょう」
僕「可愛いこと言うじゃん」
~ ~ ~
幼「めっちゃ嫌いな人とうっかり鉢合わせたら???」
僕「嫌な想定するなあ」
幼「めっちゃ嫌な顔すると思う!」
僕「大人になろう」
幼「えー???」
僕「笑顔のまま無言で立って退室するんだよ」
幼「そっちの方が陰湿じゃない???」
~ ~ ~
幼「リラクゼーションルームじゃ駄目???」
僕「ちょい長いじゃん」
幼「でも格好いいよ???」
僕「濁点が邪魔」
幼「そこがいいんじゃん!!!」
僕「間を取ってリラックシュルームでどうだろうか?」
幼「そこまでするならリラックスルームでいいよ!!!」
~ ~ ~
幼「ぼーっとしてるとさ、変なこと考えたりしない?」
僕「超わかるー」
幼「この先の人生私は何をするんだろうとか、そんなことを窓から見える景色を眺めながらさ」
僕「うんうん」
幼「最終的には『この空に身を投げたらどうなるかなー』とか思っちゃうの」
僕「リラックスの対極行っちゃってるじゃん」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます