153-音楽準備室編

幼「音楽準備室~~~~ほぼ入ったことない~~~~~!」

僕「なんか楽器とかが大量に置いてあったような気がする」

幼「音楽室でワイワイ騒いでると時間になって担当教師があそこから出てくるイメージ!」

僕「あそこって必要なのかな?」

幼「先生にも教育を忘れて現実逃避する空間はいるでしょ?」

僕「重たい言葉だなあ」


~ ~ ~


幼「ベントーベン! シートベルト! ショクパン!」

僕「何一つ合ってないのが逆に凄い」

幼「この中で一つ気になるのがあって!」

僕「むしろ他二つは気にならないんだ」

幼「弁当弁ってどんなお弁当?」

僕「そもそも人名間違ってるんだけど」


~ ~ ~


幼「学校の怪談あるある~~~~! 夜になると音楽準備室に掲示された音楽家の絵が動く~~~~~!」

僕「というわけで検証しにきたよ」

幼「夜の学校に不法侵入してみた☆」

僕「炎上系ユーチューバーみたいな煽り文だ」

幼「炎上してるのになんで炎上系って言うの???」

僕「とりあえず『系』をつけておけばなんとなくマイルドに感じる法則を実行してるんじゃないかな」


~ ~ ~


幼「私が生徒会長になった暁には音楽準備室を広く生徒に開放することを約束します!」

僕「メリットを全く感じない公約だ」

幼「普段入れない空間だよ!?」

僕「にじみ出るアングラ感がちょっとやな感じ」

幼「日陰者には丁度いいでしょ?」

僕「満票で不信任決定発言だよそれ」


~ ~ ~


幼「準備を本番に変えてみよう!」

僕「音楽本番室」

幼「今にも演奏が始まりそう!」

僕「理科本番室」

幼「マッドな実験始まるよ!」

僕「家庭科本番室」

幼「……今日、両親帰ってこないんだ」

僕「それじゃ家庭本番室じゃん」


~ ~ ~


幼「音楽準備室っていう名前のバーがあるらしいの!」

僕「ネタがないからって焦ってググったね」

幼「バー、憧れるね」

僕「大人にしか出来ないことには妙に惹かれるよね」

幼「このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい」

僕「経営側なんだ」

幼「ネタが古い!!!」


~ ~ ~


幼「音楽に準備は必要なのかな」

僕「哲学的だ」

幼「芸術とはつまりインスピレーションの産物なんじゃないの?」

僕「一理あるのかな?」

幼「理屈の上に成り立つ作品には熱が足りないの!」

僕「だから幼馴染ちゃんはパッションが溢れてるのかな」

幼「そう! 私は刹那的な衝動の末にソウゾウされた……デキ婚ってこと???」

僕「真実はご両親だけが知っている」


~ ~ ~


幼「オーバーチュア!」

僕「始まるのか」

幼「私たちの輝かしい人生がね!」

僕「そうかな?」

幼「違うの!?」

僕「既に眩しい道を進んでるんだから今更始める必要はないかなって」

幼「えへへ♪」

ツ「最後に思い出したように惚気けたわね」

ア「某たちも思い出したみたいに登場したでござるな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る