王都攻略戦


 ー 朝5時30分 天候 晴れ 旧百合の鳥島跡地 ススサイド ー



 「目標!!王都キマシタワー展望台!

総員!第1種戦闘配置!!!」



 緊急の要望に他国が用意してくれたのは平成の部品のみで組んだ

高性能ノートパソコンとボート、そして花火と打ち上げ装置。



 「王都!私達は帰ってきた!!!!!花火!撃ててぇーーーー!!!」



 まだ薄暗い空に向けて花火を放つ。

 

 乗組員の鼓舞だけでなく、王都キマシタワーに囚われている

キョウカさんへの作戦開始の合図。




 「アオイ!!!王都に向け全速前進。

賢者キャノンに火を入れて!!!!」



 「すこぶる絶好調やで?」



 アオイの魔力を糧にボート後方に取り付けられた

賢者キャノンはエネルギーを吐き出し推進力にします。


 魔法で作った白の艦長服が風で揺れるが些細なこと、

私はただ目標地点までは腕を組んで大胆不敵に構えておけばいい。



 

 「ススパパ、前方から平成魔法が!!!!」


 

 「回避ィいいいい」



 「もうしている!!!いかりアンカー射出終了!!揺れるぞ!!!」

 


 最初の賭けである広域魔法、私達を取り込んだ光のカーテンは来ない。


 ニャラケルの言葉を聞いたアヤメは私の命令を聞く前に

回避行動をしている。


 認めたくはないがお互い口を開くまでもなく以心伝心です。




 


 ガツンと音が鳴り、地面に突き刺さったアンカーに引っ張られて

ボートは機動を変えます。


 俗にゆう艦船ドリフト、帰ったらチキンブリドーパーティでもしましょう。




 「アンカー切り離し!ニャラケル!!!データは!!!!」



 「にゃひひひひ、対平成防御魔法陣構築完了。

アヤメ、舵を頼みますよ?


 流石に直撃し続ければ僕でもしんどいですので」



 「フッ、キョウカの遺伝子が簡単に沈むかよぉ!!!」



 

 バリアをまとい王都の陸地に向け突っ込みます。


 そして次の手は!!!!!!




 「ニャラケル!!!

 ” 王都防衛装置人工地震 ” 出力20パーセント!」




 「にゃひひひひひ!!!!!!!」

 

 

 彼女はめちゃくちゃ笑顔でパソコンのボタンを押し地震を発生、

周囲のビル群は斜めに倒れ、ボートで移動する私たちの ” 波 ”に

なりました。




 「セカンドフェイズ!!!王都タワーへ前進!!!」




 666mの王都キマシタワーより低い

334メートルの王都タワーへ向かいます。


 ビル群と同じで斜めになった王都タワーをボートで駆け上り、

王都キマシタワー観覧席まで飛んでいきます。



 ・・・・距離が若干足りなかったですがアオイの魔力量で頑張って

無理やりよじ登ってくれました。



 伯爵デリバリーの到着です。


 ☆☆☆



 「けほっけほっ、目標は?あれか!!!」



 後は私の出番、護衛に1人首無しメイドがいましたが

アヤメの憑依魔法で拘束されてますね。



 これで邪魔者は居ない。



 私は ” 自分自身 ” に洗脳魔法をかけ恐怖心を無くした。



 きひひひひ、さぁ待っていてくださいキョウカ姫!


 救い出してみせるってんですよ!!!!!!




 ☆☆☆


 ー 王都キマシタワー 334m観覧室 人体錬成ちゃんの内部 ー



 何千人の意識集合体の人体錬成ちゃん、

メロンパンみたいな脳をつかさどる器官に腕や足が生えている

不気味な存在。あとヌメッっとしてて気持ち悪い。



 人々の怨念のような叫びと体を掴む腕達を払いのけ

キョウカさんを見つけた!!!!!


 後は!!!!!




 私は ” 自分の左腕 ” を魔法で消し飛ばして

脱出口を作り見えた光へ進む!!!



 左腕がちぎれた分体重減って動けるんですよ、きひひひひ。



 キョウカさんを右手で抱え2人は外の世界へ脱出した。





 これは私の手でやりたかったこと、

過去に囚われた不正キョウカを救い出す。



 結局自分自身で何とかしないと思い出なんて振り切れませんから。



 緊張の糸が切れて催眠魔法も効力が無くなって・・・・・


あっこれ意識失うやつだ・・・・・。

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