長所 X 短所  「てきざいてきしょっ!!!」


 ー 数分後 ー



 「結果はアオイ選手の圧勝でしたね!!!


 優勝した報酬は僕の出来る範囲で何でも致しましょう」



 ん?今何でもって言った気がしますっ!!!!



 「ならススの遠洋漁業を禁止しかないって。


 ウチが独占する時間減るやん」


 

 「うーん困りましたねぇ。以前なら可能でしたが

アヤメさんとのライバル意識から漁業でケリを付けたいようですね」



 キョウカの未来は漁師さんだったんですか!!!!



 「じゃあアヤメさん、漁業止めるか、ススから半径1km近づかないか

選ばせたるわ。どう?」



 「なら漁業止めます。これでいいはずだ」



 あっさり止めましたよ!!!!!!!



 「待ってください、アオイ。


 私は気が付いたんです!


 会社の役員より自然と戦っているほうが楽しいと。


 もっといえば時間効率という意味で下手なブラック大企業より

金払いがいいんですよ。


 命をすり減らすのはサラリーマンも漁師も同じ!!!だから!!!!」



 あれ?スス社長は財閥のお偉いさんなのでは?


 たしか株主総会での選挙対策で動画投稿を始めたような?




 「でもウチと居る時間が少なくなるのは嫌や!


 アヤメさんとの浮気を公認するのはもっと嫌!!!」



 

 「アオイさん・・・・」



 キョウカだってアヤメと離れるのは嫌ですけれど。


 仕事ってそういう物じゃないんですか?




 「ではアオイさん、こうしましょう。


 1日の猶予を与えましょう。


 僕たちが納得できる答えを用意したならばマグロだのイカ漁にはいかせ・・・

は!!禁止させます!!!!」



 あ、ニャラケルさんごまかした。




 「たった1日・・・」



 「僕の回答を聞きますか?」



 「いや何とかして見せる!!!

ススとの時間の為、ウチが頑張らなあかん時や!!!」




 アオイさんはニャラケルさんの挑戦を受けました。


 そこでその場はお開きとなり動画は終了したけれど・・・・。




☆☆☆


 ー 数十分後 アオイ・スス・ニャラケルの部屋 アオイサイド ー



 「あかん、啖呵切ったけど全っ然アイデアが浮かばへん」



 正直もうお手上げや。



 「余計なお世話かもしれませんが1人で悩んでぶっ倒れた

ドコカの社長みたいな顔してますよ?にゃひひひ」



 ススのことか、倒れた後ウチらに頼ってくれたんやな。



 「もしかしてニャラケルもススが遠くに行くのって悲しい?」



 「そりゃそうですよ?でもススパパが望んだことを曲げれるほど

僕は強くない。


 本当はあの場ではハッタリで答えが分かってるフリをしてたんです。


 けれど僕は答えをアオイママに委ねた。


 きっと正しい答えを出してくれると思ったから・・・ごめんなさい」



 ススの遺伝子が入ってるだけあって甘えたがりというか、

不器用なやっちゃ。


 こんな時は優しく抱いてやるのが母性っていうんやろか。



 「あの!!!!」


 

 「しばらくこのままでええで。ウチはちょっと寒がりやから

肌を重ねていたいだけや」



 「違うんですよ、嬉しんですよ。ただススパパが・・・」



 あかん、また柱に頭ぶつけとる。


 前世はキツツキやないか?



 「あーもう。ススもこっちに来ればええやん。


 3人ならもっと暖かいやろ?」


 



 素直に来てくれるあたり重症やな。





 毛布にくるまってみんなで温めあう。


 エアコン使えばええ話やけどそれとはまた違う暖かさ。


 心が暖を求めている感じや。


 ススの浮気相手でもあり、前世の親友のアヤメさん。


 アヤメさんとススの前世であるキョウカさんの

遺伝子を掛け合わせた人体錬成者、半分はススみたいなもんや。



 正直キョウカさんもウチと同じで遠洋漁業反対のはず。


 

 そもそもススは漁業なんて考えてなかったはずや。


 興味があったのは海底資源の方。


 そしてアヤメさんは海洋都市アトランティアの出身、

必然的に漁業に詳しいはず。


 ならアヤメさんへの対抗心?ススの得意分野は頭脳労働。


 ” 魚なんて伯爵財閥のロボット使って一網打尽いちもうだじん

してやりますよ。きひひひひ ”とか言いそうやし。  

 


 なんで苦手分野の肉体労働で勝負してんねん!!!


 未来永劫ススに勝機なんてないのに!


 


 思考をまとめるんや。


・遠洋漁業は時間がかかる


・ススは頭脳労働が得意


・アヤメさんは魚の知識があるはず



 ・・・・・・見えたで!!!!!




 ☆☆☆



 ー 放課後 保健室 錬金術同好会 アオイサイド ー



 「なぁ、賭けせえへんか?ウチが勝ったらアヤメさんとキョウカさんの

2人がなんやっけ、人体錬成同好会に入るんや」



 「そんな物騒な部活にキョウカ入れられる訳ないだろう!!!」



 「アオイ、錬金術同好会」ひそひそ



 「錬金術の言い間違いや、堪忍な」ぺこり




 アオイ以外 (全っ然違いますけど!!!!!!!!!)



 「まあそういうことで5人集まったら部として認められるんや。


 学生会長としても正攻法で予算獲得したいしな」





 「了解した。だがこの場で遠洋漁業よりマシな答えが出なかった場合、

何を差し出すんだ?」



 想定内の回答、流石ススの友達をやっていただけはある。



 「ウチはススを諦める、当然ニャラケルも。


 これでキョウカさんもアヤメさんもハッピーエンドのはずや」




 「あたしを恋敵と認定したアオイが素直に去るだと?

ふざけているのか!!!!!!」



 「なに叫んどんねん。ウチが此処に来たのは勝算があるからや!!!」



 アオイ以外 (!!!!!!)



 「結論から言わしてもらうで。ズバリ ” 魚の養殖 ”や!!!」



 ー スス戦 ー



 「養殖ですか?確かに私とアヤメが手を組めば可能ですが

まだ遠洋漁業のほうが効率がいいですよ?」



 「そこはススの出番や!別に完全機械化してもええし、

錬金術部が交代で作業しても構わへん。


 最低限ウチは手伝ったる」



 「アオイ・・・」



 ススは何とかなりそうやな。





 ー アヤメ戦 ー



 「そりゃあたしは漁業の知識はあるがそれではススとの勝負が楽しめない。


 数字が出ないと意味が無いんだ」



 「別に養殖スペース1つで仲良しこよしとは言ってへん。


 情報の共有を最低条件として、

ススとウチのペア VS アヤメさんとキョウカさんのチームで

対決すればええ話や。


 それにニャラケルの動画的にも結果を予想し合うという

エンタメが生まれるはずや」




 これがウチの精一杯せいいっぱい。どうや?!!!!



 ー 結果 ー



 「正直負けましたね、僕の方は完敗です。


 さすが社長の結婚相手というべきですね」



 ニャラケルは陥落、後は!!!



 「まさか漁師の道どころかアヤメとの共同戦線なんて結果まで。

 

 アオイ、感謝します」



 ススもクリア!!!



 「キョウカはお魚のことよく分かりませんが、

アヤメといっしょなら何とかできそうですっ!!」



 「なら善は急げだ!!早速取り掛かろう!

なんだったか、人体錬成部も入ってやる」



 「アヤメ、錬金術だってば」引き気味



 これで全員?ということは!!!!!



 「錬金術同好会は部活として申請出来ますね。


 なぁに売った魚を学園に寄付すれば部の承認は間違いなしです。


 きひひひひ。


 養殖だって価値を上げればブランドになります!!!



 これより!!! ” 魚の養殖部 ”活動開始です!!!!」



 スス以外 (錬金術どこ行った!!!!!!!!!!)



 ー じんたいれんせいっ編 完 ー






☆☆☆



 嘘次回予告


 スス 「キョウカさんが誘拐?犯人のお目当ては身代金ですか?」



 キョウカ 「せっかくのアオイさんとの映画ですし、

      半券は財布にしまって思い出にしますっ!!!」



 アヤメ  「何だ?王都キマシタワーが異形化している?」


 

 アオイ  「せっかくだし大漁旗掲げん?

      今からするのって海賊行為やし」



 ニャラケル 「王都攻略戦、僕の役目は電子制御戦ですか」




 スス   「安心してください。私には仲間がいますので」




 

 次回 共鳴凱旋歌 ノスタルジック・ハウリング






 ??? 「その未来は、その選択は、本当に正しい物か?



     今一度問おう。



     未来の最適化はできているのか?」

     

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