誤解x元カノ 「あっきらせつっ!!!」
「ニャラケル、あなたの計画がどうなっているかは知りません、
ですがスケルトンカラーに汚染されたキョウカさんをリーダーとして
祭り上げるのが目的ではないはず」
「そ、そうかもしれませんね。
いざとなれば私が次期社長候補を名乗りますので
安心して次の株主総会までお待ちください」引き気味
「あの子に任せたら平成的思考で全テレワークが廃止されてしまう。
そうなれば王都から集めた優秀な社員が流出し、
2度と伯爵財閥は復活しない。
今後30年は経済活動が低下することは覚悟しておくことですね」
スス社長さんとニャラケルさんは結構シリアスムードで話していますね。
いったい何が原因なんでしょうか?
「そうならない為にも私達はキョウカさんを知る必要があります」
ニャラケルさんがキョウカに何かさせようとしています。
ゴミ袋を漁り、空き缶を取り出しました。
ガサゴソした様子を見ると中はビール缶ばっかり!
「ここは地球ではなく異世界と話しましたね。
限定的な条件ではありますが魔法が使えるんです。
誰もが練習すれば使える ” 汎用魔法 ” 、そして・・・・
選ばれた者だけが使用できる ”固有魔法 ” の2種類。
缶ビールの的をご用意しました。
是非とも僕達に見せてほしい物です、キョウカさんの固有魔法を」
急にファンタジー要素が加わりましたっ!!!
多分展開に行き詰ったらトーナメントとか始める気ですっ!!!
「いきなりは無理でしょ、ニャラケル。
固有魔法はそれまで生きていた経験を元に生み出される偶然の産物。
例えば私は相手にとって都合のいい自分を演じ続け、
自分自身を騙し続けたことから ” 洗脳魔法 ” を」
「あたしの場合、キョウカ姫が体育の授業でよく体操服を貸してくれたから
” 憑依魔法 ” を手にしたのだ」
スス社長の方はなんとなくわかるけど、アヤメは意味わかりません。
「私達そんな理由で錬金術同好会解散しそうになったの?!!!!」
「自分ではない ” 何か ” になることが多かったのだ。
ほら肉体と魂はあたしでも体操服はキョウカ姫のだろう?」
スス・ニャラケル 「「今更だと思うけれど
別のクラスの子から借りなさいな」」引き気味
確かにその通りですがっ!!!!
「とにかくなんかいい感じに集中して空き缶に
魔法を当てればいいんですよね?
ハ〇ドパワー的な」
キョウカ以外 「「「「例えが平成!」」」」
「むむむむ、ハンド〇ワーっ!!!!!!!きえぇぇ!!!!!」
目を全力で見開き全エネルギーを目の前の空き缶に向けます。
激しい稲光のような閃光が部屋を走り回り収束していきます。
そして・・・・・。
「出来ましたっ!!!!今のキョウカの全力、スケルトン化ですっ!!!」
キョウカ以外 「「「「でしょうね!!!!」」」」
空き缶は破裂や溶けたりしていない。
キョウカが望んだ結論、クリアパーツ化です。
試しに中身の入ったビール缶に魔法を打てば液体の色が
ハッキリとわかるぐらいの透明度・・・・・
魔法を打つたびカンニングペーパー役のスタッフさんが悶えてましたので
彼女の私物だったんでしょう。
撮影に使ったお酒は暴走したスタッフさんが飲み干してしまいました。
「しかしこんな魔法でどうしろと・・・・・
なるほどそういう魔法でしたか!!!
クリアカラーのゲーム機を買ってもらえなかった過去が生んだ魔法。
その透明な長所は中の基盤が見えること。
試しにゲーム機に当ててみなさいな。
無事成功したらプレゼントしますので」
「・・・・今のゲーム機ってパカパカできないんですね」
「なんならコントローラーも無線ですのでコードを
グルグルしなくていいんです」
スス社長も
☆☆☆
その後あらゆる機械を試し全てスケルトン化に成功しました。
「もう
正式に伯爵財閥に迎え入れましょう。
ようこそ、キョウカさん」
手を私に差し出すスス社長。
嬉しいけれど疑問もあります。
「あのっ!キョウカの魔法の何処に価値があるんですか?
単純に趣味に走っているのに?」
「自社製品だけでなく王都由来の商品も透明に出来たのが決め手。
特許である程度開示はされているけれど基盤や細部の詳細は
分解しても解析できないことが多い。
複数部品ごと
当然剥がそうとすれば部品ごと壊されるからブラックボックスと化していた。
けれどあなたの魔法は全てを見通すことができるから、
あとは別のチームに任せればいい」
「ええと、それでパクリ商品でも作るんですか?」
「ライバル社が商品を出したらネジ1本まで分解するのは
どの企業でもやってますよ?
他社よりコストを抑えつつ、高性能にする。
こんな不毛な戦いの繰り返しで皆さまの元に格安で商品が提供されるのです」
財閥って大規模会社のトップやってる当りスス社長て凄いです!!
「ならアトランティアの海底資源探索部隊は
きょ、ススの会社の2倍給料を出す。
望むなら社長の権限を与えてもいい。
もともとあたしは社長秘書で成り上がった過去があるからな、
キョウカと共に過ごすのも楽しいし」
「あん?でしゃばってんじゃねーですよ!!!!
人体錬成で人命の価値はゲーム機以下になり下がった世界を作った要因は
アヤメでしょうが!!!!!」
「だがその技術を広めたのはきょ・・ススだ」
「なにをぅ、カニ漁で決着付けましょうかぁ?」
「ああいつでもこい!」
なんか2人楽しそうですね。
そんなことを思っていると部屋のドアが勢いよく開きました。
「へぇ、楽しそうやな?」
「あ、アオイ。なんかめちゃくちゃ怒ってませんか?」
アオイさん・・・・確かニャラケルさんの人体錬成で使われた
遺伝子のひとつでしたっけ?
「アヤメさんに乗っ取られた時のススは
” 教科書の見せあいっこ ”してたって自慢してきたんや。
それって浮気ちゃうん?」
「訂正するべきことがあったな、体操着の貸し借りもしていたのだ」
「それはアヤメが毎回忘れるからでしょうが!!!」
「へえ、体操服の貸し借り・・・・彼女シャツを堪能したんやな?
遺言はある?」
もうアオイさん怖いです!!!
「アヤメ!!一時休戦です!」
「致し方なしか!!!」
スス・アヤメ 「「定時退社しま~す」」
「逃げるなワレ~!!!!!!」
「どうしましょうっ!!ニャラケルさん、メンバー2人とアオイさんが
外出ちゃいましたよ!!放送壊れちゃいます!!!」
「さあ突如始まったこのレース!勝つのは社長ペアか!
はたまたアオイさんか!!!
視聴者の皆様はコメントで予想をしたり応援をお願いします!!!」
「逆に利用したっ!!!!!」
ドタバタ騒ぎの中手をつないだあたりスス社長とアヤメの仲の良さが
浮き彫りになりました。
口ではケンカしているもののライバルとして認めあって・・・・
「ひぃ、お助けを!アヤメならどうなってもいいので!!!」
「きょ、スス裏切ったな!!!!」
さらっと仲間売ってませんか!!!
親友ってこれでいいんでしょうか?!!!!!!
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