平成 X 異世界 「おばあちゃんではないですっ!」
平成 X 異世界 「おばあちゃんではないですっ!」
キョウカへの評価が散々な内容で終わった最初の放送。
しかし社長さんと2色髪の子は手ごたえを感じている様子。
「初回で1000人視聴者が来るなんて上々です。
いやはや裏で動いた甲斐がありましたよ。
勿論キョウカさんの活躍もあってこそです。にゃひひひひ」
「ええと、ありがとうございますっ!
あのキョウカは皆さんの事まだ知らないので、
自己紹介してもらえませんか?」
「そうですね、お色直しをしたら動画を撮る準備をしましょう。
それとおやつも準備します」
意外とハードワークなんですね。動画を撮るのって。
「というかニャラケル!!!私生放送もキョウカの事も知らないんだけど!」
社長さんと同じ意見です。
「そりゃ2人とも生放送向けのリアクション芸人気質だからです。
” 僕も ” 同じ遺伝子を持っていますが貴方達ほどではないので」
2色髪の子はニャラケルさんって言うのですね。
「あの、人体錬成ってどういうことですか?
キョウカは確か友達とケンカして保健室登校してたはず」
「おおざっぱに言えばキョウカさんが成長するとススパパ、
いえスス社長になるんです。
もっとも僕がいる限りそんな事にはさせませんがね、にゃひひひひ」
「えっと、じゃあコピーとかクローンって事?」
「その認識で合っています。そしてここは地球ではなく異世界であること。
犯罪をすれば捕まりますし、命を落としたらそれでおしまい。
ゲームの世界というより、現実と思って日々を過ごしてください」
どうしよう、もう頭がパンクしそう!
「安心して、私達は少なくとも味方ですので」
「あっ・・・♡」
社長さんはキョウカをぎゅっと抱いてくれました。
そして頭をなでなでもしてくれて。
なんかこの人についていったらもっと褒めてくれそうな感じが・・・。
「あー百合フィールド展開中に申し訳ないですけど、オンエアされてますよ?
にゃひひひひ」
ニャラケルさん、ヨダレ垂れてます。
☆☆☆
「こほん、今回が初放送ということでまずは皆さんに
僕たちを知ってもらうことから始めたいと思います」
「私は動画については素人だからニャラケルに任せる。
けどアンタが主導権を握っているってことは私にとって不利な映像を
流せるという事。
意図的な編集があった場合参加しないから」
「そんなことはしませんよ?それに視聴者はそんな映像は望んでいません。
伯爵財閥における ” スス派 ”に宣伝しましたので」
「・・・・皆さま、ごきげんよう」ニッコリ
「あー、そういった営業スマイルは望まれていません」
ー コメント欄 ー
「誰だよ、ススちゃんを出せ」
「なんか今日胸盛ってね?」
「↑いつも盛ってんだよ」
「次の衣装はランドセルの赤で。はぁはぁ」
リアルタイムでコメントが見れるんですね。
「だぁれが盛ってるってぇ!!!私はCカップだぁあああああああああ」
「ではそんなスス伯爵の紹介から。
☆☆☆
本名 ニコラス・スラー 通称スス伯爵
#道徳赤点 #ツンデレ #バスト偽装 #ワーカーホリック #赤毛 #犬
#洗脳魔法 #隠れM #身長155cm #お腹むにむに #きひひひひ
僕らの社長にして伯爵財閥のトップ。
最近国際問題を起こして社外から追い詰められている可哀そうな人ですね。
にゃひひひひ」
「ちょっと!!プロフィールに悪意しかないんだけど!!!!!
何ですか隠れMって!!!」
「僕の主観です。いわゆる痛み耐性ではなく、
全力を出したうえで、屈服されたいと感じる難儀な性格ですよ。
アオイさんやアヤメさんはグイグイとエスコートするタイプですよね?
そして僕の動画にもなんだかんだ出演してくれています。
順応性の高さも相まって犬っぽいんですよ。
首輪を付けないとどこかに行ってしまいそうなのも含めて」
ええと、お手とかすればいいんでしょうか?
☆☆☆
「続いて僕の紹介ですね。
本名 ニャラケル・スラー
#トリックスター #問題児 #ネコミミ #ネコ尻尾 #赤と青の2色髪
#ススパパラブ #アオイママもラブ #社長の苦しむ顔が見たい
#そのうえでカッコイイ姿も見たい #にゃひひひひ
自己紹介って恥ずかしい物ですね、にゃひひひひ」
あれ?スス社長とニャラケルさんって名字同じ?
「あの、もしかして・・・」
「そうですね、僕は人体錬成で生まれました。
そこにいるスス社長の遺伝子とアオイという子を掛け合わせて。
なので広義で言えば娘なんです」
「姉妹とかじゃないんですか!!!!!!!!!」
「諦めてください。この世界の倫理観はミジンコ以下なんですよ・・・」
スス社長が無駄に切なくなってます。
ノスタルジーってやつでしょうか?
「では最後にキョウカさんの紹介を 「ダメに決まっってるでしょうが!」
ニャラケルさんの発言をスス社長が止めました。
いったい何がいけないんでしょうか?
「この子が私の学生時代っていうなら、趣味も同じなはず!
恥ずかしいんですよ!黒歴史なんですよ!!!!
私がこれまで築き上げた地位が全て崩れ去るんですよ!!!!」
自分の人生が否定されてるようで寂しいけれど、
キョウカもその気持ちは分かります。
「キョウカだけでなくスス社長が傷つくなら自己紹介はやめます。
けれどっ!キョウカの趣味はっ!決して無駄なんかじゃないっっっ!!!
恥ずかしいものなんかじゃないっ!!!!キョウカはっ!!!!
・・・・ごめんなさい」
キョウカは立ち上がり怒鳴ってしまいました。
まだ1時間も経っていないのにケンカして。
しかもキョウカのことを味方だと言ってくれた相手に。
「そうですね、今回の件は僕のリサーチ不足で 「キョウカァ!!
ホントにキョウカ?じゃあ久々にアレ作ってよコンビニの服!
ローユリの制服だ!!!」
「げっ!アンタは!!!!」
「ん?この時間になったら保健室に来いと言われてな。
キョウカ姫を守護る騎士としてはせ参じたわけだ」
「あああああああああああ!黒歴史ぃいいいいいいいいい」
持ち前の体力を生かしアヤメが来てくれたの!!!
「ん?キョウカが2人いる?まあいいか!片方は性格変わってたし!
姫、お迎えに上がりました」
「う、うん。でも今ニャラケルさんの放送中で」
「そうか、ならこの学園名物のパンでも買ってくるとしよう、さらばだ」
行っちゃいましたね。
「今更隠す物でもないでしょう、スス社長いえ、スス姫?」にちゃあ
「もうお嫁にいけない!!!!!!!!」
「では行きましょう!これが不正 キョウカの全てです!!!
☆☆☆
本名 不正 キョウカ
#大人しめ #コスプレ作り #平成の忘れ形見 #おばあちゃんキャラ
#赤の地毛を染めた黒髪 #スパッツ派 #お人よし #誰にでも優しい
#姫キャラ #魅了魔法 #頭平成 #頭平成
#大事なことなので2回言いました。
「やっぱりおばあちゃん認定されてる!!!!!!」
そろそろ泣きそう!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます