不協和音
「そして葬式の後、
赤の主人公と緑のヒロインは大会で結果を残すことなく終わった。
メンタルがボロボロだからね。
その大会すら15メートル級の巨大ロボットが乱入し
ただの15cmロボでは歯が立たず、全世界の電子機器は
クラッキングされ博士の支配下に、そしてディストピアと化した」
「待て待て待て待て!!!!
君が冗談を言うタイプでないことは知っている!!!
15cmのロボットホビーの大会に15mで参加する馬鹿がいたのか!!!
レギュレーションどうなってるんだ!!!!」
「システム自体を書き換えていたんですよ。
当然先生の妹も世界の為に戦っていましたが時間稼ぎにしかならなかった。
それこそホビーアニメならみんなの意志を合わせて奇跡を起こし
15m級のロボット同士でのバトルで勝利しハッピーエンドでしょうね」
「ああ、頭痛くなってきた。
妹が作った玩具が世界を滅ぼす道具になっていたのか」
「これがあの世界の真実。
その後先生の妹は外宇宙へ進出を図った。
無駄に優秀でしたので博士のお墨付きで。
しかしその博士を止めれない脆弱なプログラムと科学技術では
航海は難しく、先生の妹は宇宙の塵となった」
「なるほどな、妹のパートナーである赤の主人公君は
それで負い目を感じここに流されたという訳か」
「ここまで話せば先生なら分かるはずです」
「・・・・ワイヤーが切れたのは整備不良だ。
オリジナルの妹は事故で死んだ。
赤の主人公君は自分の出来ることをやった」
「先生!!!」
「私にさせたいことは分かる。
”君を殺せばいい”んだろ?」
「察しがよくて助かります」
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