ピスタチオがわからない
ピスタチオは不可解な存在だ。よくわからない味がする。
味覚は正常に機能しているはずなのに、何度食べても「よくわからない味がするなぁ」と思う。普段は何かを食べたとき「美味しい」とか「不味い」とか「好み」とか「苦手」とか、何かしらは感じる。それが対ピスタチオになると、まるで
そうして何度食べても、新鮮な気持ちで、「よくわからない味がするなぁ」と思ってしまう。
いった
そう思い続けてどれだけの時間が経ったか。数か月、もしかしたら年単位かもしれない。最近になってやっと、「もしかしたら、これはあまり好みではないのかもしれない」と感じ始めた。しかし、まだ曖昧だ。
同じ緑色のものでも抹茶味が苦手な理由はハッキリしている。苦いからだ。同じ理由でコーヒーやゴーヤも苦手だ。しかしながら相変わらずピスタチオに対しては、明確な理由を見いだせないままでいる。度合いも「もしかしたら」とか「かもしれない」という程度のものだ。
ピスタチオに対する感想は、この先どう進化していくのだろう。「やっぱり苦手だな」と結論付けることになるかもしれないし、「一周半くらい回って逆に好きだわ」となるかもしれない。その日がくるまで、まだしばらくは謎の存在のままだ。ピスタチオがわからない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます