歪んだ代償

外に出ると隣から

「こんにちは、おねえさん」

と幼い声が飛んできた

「こんにちは」

隣の家に住む男の子、私がここに引っ越してから毎日声をかけてくれる

ただそれだけの関係だと私は

思っていた‥

ある日のこと

私は、残業で帰りが遅くなり暗い道を歩き家に向っていた。

微かに見えてくる家と、、家の前で座る男の子の姿

私は、迷わずに男の子のもとへと走り

「だ、大丈夫?どうしたの?」

私の問に対して男の子は、恐る恐る

「お母さんとお父さんが、、いないんだ」

「え?」

男の子の家のドアは簡単に開き

足を踏み入れる、、

家中をなんとなく探ってもたしかに両親の姿は無かった。

私は、男の子のところに戻り

私の家に入らせリビングで詳しいことを聞き出した。

「僕は、学校に行って、、お母さんとお父さんは仕事に行って、いつもなら僕が帰ってきたときには、お母さんとお父さんは居るはずなんだ。でも、」

「落ち着いて」

そう言ってもまだ、子供、、落ち着けるわけなんてない

親がいないなんて、、辛いよね、、

ん?

ふと男の子の汚れが目に入った

赤黒く染まった小さな手、、と服

「ねえ、」

「おねえさん?」

「その手」

「え、、」

「もしかして、、誰かに襲われたとか、大丈夫だった?」

「それは、大丈夫だよ、僕は大丈夫、でも、なんで、僕」

「でも、まぁ、、もう時間だから、寝ようか」

そう言って私はすぐさま自分の部屋に向かった

その時、後ろから信じたくなかった言葉聞こえた

「えへ、これでおねえさんと一緒にいられるよ、ありがとお母さんとお父さん、僕のために×んでくれて」

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SS集 モカ@猫 @mokaneko02

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