閑話女子会?
彼が教室を去って、生徒相談室には私、真城琴音と吉澤さんと駒ちゃん先生だけとなった。
「せ、先生!!ついに私彼に名前で呼ばれました!!キャー!どうしましょう!今夜はパーティーだわ!!」
「お、落ち着いてください真城さん。吉澤さんも居るのに...」
ハッ!私とした事が迂闊だった。もうこの子は完全に度外視してたわ!
「そんな話どうでもいいからよー、なんで私残ってんだー?」
「そうでしたそうでした。吉澤さん。まずは学校に来てくれてありがとうごさいます。」
「?どーも?」
「しかし、少し休みすぎたのでこれからはできるだけ休まないでくださいね?進級が危うくなりつつあります。もし鬼島君と共に2年生になりたいなら覚悟を決めてくださいね!」
「!?お、おうわかったぜ!!」
「よろしい!ではもう行って大丈夫ですよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ先生。あいつがさ、先生は相談役してくれるって言ってたよな?」
「?えぇ、そうですが?」
「私の相談にも乗ってくんねーかな?」
「はい、いいですよ」
「ホントか!サンキュー!!」
...嫌な予感がするのは私だけかしら?てか、この子私の事完全に忘れてるわよね?
「実はよ?さっきあいつが先輩を名前呼びした時さ、俺胸の辺りがチクってしたんだよ!これって何かな!?病気か何かか!?」
そう言って胸に、胸に!!手を置いてムギュって効果音が着くくらい抑えて心臓に手を置く。...私に対しての宣戦布告かしら??私に無い胸を見せびらかしているのかしら!?(怒)てかこの子、今とんでも無いことを口にしたわね!?
「そ、それってもしかしてこ...」
「言わせないわよ先生?ギロッ」
私は必死に先生の口を押さえ込んで横目で睨む。
「それはきっとあれよ。ただの胸焼けだわ。えぇ、そうに違いないわ!まぁ?もし違うと思うなら自分で答えを出しなさい?先輩からのアドバイスでもあり、生徒会長直々の課題でもあるわ!」
「ん〜?よくわかんねーがわかった!じゃーねー先輩!先生!!」
彼女はニコッとしながら教室を去った。そして私は先生の口元から手をどける。
「スーッ...先生?」
「...何かしら?」
「これってもしかしなくてもアレよね?」
「えぇ。そう考えて差し支え無いと思うわ」
「もーなんでー!!彼の魅力に最初に気づいたの私なのにー!!!泣」
「ま、待ってください!真城さんが以前有利なのは変わりませんよ!なんたって名前で呼ばれてるし、部活も一緒じゃない!」
「でもあの子...鬼島君に肩車されてたー!!羨ましいぃぃ!!私だって彼にお姫様抱っこされたいー!!!」
「!?まぁ、確かに景色は良さそうですよね...き、きっと大丈夫ですよ!元気を出してください!」
「しかもあの子同じクラスだし家の方向同じだし、てかお向かいさんだし...それに比べて私は...あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛泣」
「...(あー...この子はダメかもしれない)」
そう思い先生はそっと目を閉じるのだった。
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