第41話 再会
俺の部下と会ってからもう1週間もたった。
意外とあっという間。カルタイに後輩の育成を頼んだり、ルーナと遊んだり、会議を開いたり、ルーナと遊んだり、いろいろなことをやってたから忙しかった。
そして今、俺は第2騎士団の駐屯地に来ている。
「なぁ、カルタイ?なんで俺こんなことやってるんだ?」
「それは第2騎士団の団長が重要な証拠持っている可能性があるからです」
なんかカルタイに後輩の育成を頼むようになってからだんだんこいつ変わってきているような気がする。仕事ばっかじゃなくなったのはいいんだけどそれで空いた時間を俺のそばで手伝いしてたら意味なくない?そして若干秘書みたいになってきてる。これはエクレーシアとのキャラかぶりがしそう。
「ちなみに事前に来ることって言ってるんだっけ?」
「言ってもませんよ?そんなことをしたら何か重要な証拠があった時隠される可能性がありますから」
いや、言ってることはわかるんだけど俺のストレスのことも考えてほしいというか。
まぁ、どうせ言っても無駄だから心の中にとどめておくことにするけどね。
「それじゃ、中に行きましょう」
カルタイがすたすたと歩いていく。
こいつもう、正式に秘書で良くね?てかこんな口調を好きでやってるとか普段どうやって生活してるんだ?今度一緒に酒でも飲みに行って素を見てみようかな。
「止まれ。天使が何の用だ!」
案の定、門番に止められた。
俺はここでは何もしないからな。お前がどうにかしてくれよ。
「私はセラフ様の副官のカルタイだ。そしてこの方がセラフ様だ!」
あれ?なんかこいつ今だけは前の口調というか一番最初にあった時の抱き着いてきていた時に戻ってるような気がする。
どんだけ忠誠心高いんだよ。正直ここまで高いとなんか俺のためにとか言って暴走しそうで怖くなる。
「天使第1階のセラフだとっ…何の用だ」
「お前たちの上官、
「許可は取っているのか?」
「取っていない。逆になぜとる必要がある?第1階のセラフ様だ。喜んで門を開けるのが筋というものだろう?」
「許可がないのなら入らせることはできない。許可を取ってから出直してこい」
「…つまりセラフ様に帰れというのか?」
「そういうことだ」
そのとたんカルタイがとんでもない殺気を出し始めた。
正直俺でも近くにいるのがつらくなるほどのもの。門番たちは殺気を充てられてびくびくと震えている。さっきまでの大きな態度は何だと思うかもしれないけどこれは本能としての恐怖。感情でどうにかなるものじゃない。
たぶんこのまま俺が止めないとカルタイは駐屯地ごと更地にするつもりだな。
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