第38話 幹部集結

まぁ、そんな感じで俺たちの探偵ごっこが始まったわけなんだけど結論から言うと一瞬で終わった。


ルーナが暗殺者だってのは聞いてたけど小さい女の子にしか見えなかったし俺も手伝おうかなとか考えてたら気づいたらいなくなってて気づいたら何がなくなったか調べてきてた。


…さすがにスペック高すぎない?もしかして見た目は小さい女の子だけど実際の年齢は高いとかある?


「それでなくなってたのは御業みわざのたまの玉ってやつだったんだけど、何に使うのかわかんない!」


「ルーナ、ありがとう。それにしても御業の玉を取られたって相当ヤバいな」


「御業の玉というのはどういうものなんでしょう?」


「エクレーシアが知らないの?」


「私も全知全能というわけではないので。そもそもおそらくですが秘匿されている情報だと思います」


「私も聞いたことがありません。とはいえ、セラフ様ですから知っていてもおかしくありません」


「そういえばそんなことをリーシャ様が言っていたような言ってなかったような」


もしかしてこんな状況になることも想定してリーシャ様は秘匿されていた情報とかも教えたのかな?まぁ、もともとセラフが持っていた情報を最大限渡してくださった可能性も高いか。


「それで御業の玉というのはどういうものなのでしょう?」


「あーー、これって言っていいのかな?正直最高レベルの情報だと思うんだけど」


「もし、話せないことでしたら大丈夫ですよ。私はセラフ様の派閥に属しているわけではないので」


「いや、大丈夫。それにたぶん今回のことで広まると思うし」


「そういう重要なことを教える場にカルタイを呼ばなくてよろしいのですか?」


「カルタイ?」


「セラフ様の副官を務めている天使です。まことに不服ですが」


「なるほど。それなら呼んでおこうかな」


なんかファーナーが俺の副官のことを紹介するときに不服とか言ってるけどスルーでいいよね?それにたぶんだけど子の副官って第2階がなるような役職だからしょうがないよね。


というか俺の派閥ってどのぐらいいるんだろう。なんか聞いている限りだと結構多そう。


「スキル『神の威厳』を発動!」


「セラフ様、お帰りになったのですか!」


召喚で出てきたのは筋肉がヤバい、男性の天使。そしてなんかわかんないんだけど泣いてる。あのーー、そのムキムキの天使が泣きながらこっちに抱き着いてくるのは絵ずらがいかつすぎると思うな。それにほかの天使もいるんだからちょっとは自重しよう?


エクレーシアは生暖かい目で見てくるし、ルーナは

「私もセラフ様に抱き着きたい」

とか誤解されかねないこと言ってるしファーナーに至っては

「セラフ様を汚すなんて…」

と殺気立ってる。ファーナー落ち着け!?仲間内でも殺し合いなんて笑えないぞ?

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