第31話 不仲

なんかよくわかんないけど怒鳴られている間もファーナーは一体ずつ確実に数を減らしていく。


もともと悪魔?の数もそんなに多くなかったしこのままいくと全部倒し終わっちゃうけど、どうしよう。この人に従ってあとは任せてもいいのかな?


でもカミルも従わずに戦ってるしこのままやらせてもいいかな。


それに止めるのめんどくさいし。


まぁ、そんな感じでほっといたらすぐに終わった。


一応一体は情報を聞き出すに生かしてあるけど残りの30体ぐらいは全滅してるかな?こっちの損害も見た限りだとあんまりないから成功って言ってもいいと思う。


「ファーナー、もう大丈夫だ」


「わかりました。また何かありましたら何なりと」


そういうとファーナーはどっかに消えていった。


もしかしてファーナーも転移的なことできるのかな?でもスキル2つ持ってるのは珍しい的なことを教会の人(エクレーシア)言ってたから普通に俺に見えない速さで動いてるとか?


「なんで邪魔をしたんだ!」


そういえば敵よりも厄介なやつが残ってた。こいつどうしよう…


「それはさすがにどうなんだ?」


絡まれてたらちゃんとカミルが助けてくれた。こういう時カミルは頼りになる。いざとなったら完全に防御できるしね。


「何だと?ここは俺たちの担当箇所だ。邪魔をするな。第1階の天使だからって調子乗んなよ」


なんかカミルもちょっと困った顔してる。やっぱりこいつの言ってることは頭おかしいのかな?てかそもそも誰?


「ねぇ、こいつ誰?」


あいつには聞こえないような感じでこそこそ話す。


「あーー、そういえばわかんねえか。こいつはブラッドだ。騎士団第2軍の副官をやってる。そして天使を目の敵にしてる」


「なるほどねー。騎士団は全体的に天使と仲が良くないんだっけ?」


「そうだな。第1軍以外とはあんまり仲が良くはないな」


「おい、何こそこそ話してんだ」


「いや、何でもない。それで要件は何だ?」


「だから邪魔すんなって」


「なぜだ?町の防衛は騎士団だけではなくて俺たちの仕事でもあるが?」


「だから何だ。ここは俺たち騎士団第2軍の管轄下だ。手出すな」


「ほかの部隊が管轄してる地域での防衛活動を止めるようなきまりは俺の知る限りだとない」


「あーー、うるせー!ああ、言えばこう言うな!」


「どっちかというとうるさいのは騒いでるお前のほうだと思うぞ」


「あーー、イライラする。ぶっ殺してやろうか?」


「やめなさい」


ブラッドがカミルに襲い掛かろうとしてるところにストップが入る。


ストップを出していたのは赤いマントを羽織ってこっちに歩いてくる騎士だ。


でもここにいるこいつらとは何かが違う。雰囲気というか纏っているオーラが違うっていうのかな?とにかく絶対的な差を感じる。

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