第27話 階級わけの基準

「それにしても平和だね」


「何だ?フラグか?」


「そんなわけないじゃん。ないよね?」


「まぁ、そもそもこの町に住んでる天使のほとんどが今の時間は働いてるからな。何か事件が起きるとしたら外部からの攻撃ぐらいしか考えられない」


「でも首都に攻撃をしてくるような勢力なんているの?」


「まぁ普通に考えればいないよな。昔ならまだあったかもしれないが今はそんな力を持った敵もいないしな」


ちなみにここでの昔の敵っていうのはドラゴンのこと。昔は結構バチバチやりあってたみたいだけど今は完全にリーシャ様の軍勢のほうが上回ってドラゴンはリーシャ様に従ってる。


それにリーシャ様はドラゴンにも圧政を強いることはしていないからドラゴンからの信頼も厚いらしい。


「それに今のここには第1階の天使が全員そろってるからな。さすがになんかいろいろ工作するのは無理だ」


「第1階ってそんなに強いの?ほかの天使っていうとエクレーシアとファーナーぐらいしか見たことがないからわかんないんだけど」


「それはまた変わったラインナップだな。あいつらは第1階じゃないが匹敵するぐらいの実力者だからな。だがそれ以外の天使と比べるなら第1階は圧倒的だ」


「そんなに?」


「そうだな。第3階5人でぎりぎり倒せる相手を第1階なら1人で余裕って感じだ。…まぁ例外はいるがな」


「というと?」


「さっき話してたエクレーシアなんかは結構優秀なスキルを持っているし、ほかにもナーワーリスっていうやつなんかも結構な実力者だな」


「なるほど。そもそも階級の基準って何なの?」


「リーシャ様から聞いてないのか?」


「一応聞いてはいるけどいまいちわかんなかった」


こんな感じでリーシャ様からもらった知識は強引に頭に入れただけだからいまいち理解してない奴なんかもある。難しい内容のやつとかこっちの世界にしかないような常識とかは特にそんな感じ。


「実をいうと俺もいまいち理解してないんだが確か生み出されたときの完成度で決まるっていう話だったはずだ」


「完成度?」


「あぁ、俺たちがリーシャ様に作られたってのは知ってると思うがその時の体とかスキルの完成度で測るらしい」


「でもファーナーとか強い天使もいるじゃん」


「それは自立してるかどうかで決まるらしい。ファーナーのスキルはほかの天使の力を使役するって感じのスキルだから一人では戦えないってことで第2階らしい。ほかの天使も自立してないとか決め手が足りないとかそんな感じだな」


「なるほど。つまり第1階は強いだけじゃなくてスキルの仕様とかも関係してるってことね」

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