第23話 セラフの地雷

「こいつらは仲良いからよくこういうことやるんだよ。大目に見てやってくれ」


カミルがひそひそと俺に言ってくる。


マジか、これいつもやってるのか。万年非リアの俺にはちょっときつい。


「おい、カミル聞こえてるぞ。それに俺たちは別に仲良くなんかない」


「そうですよ。そういうデマを言いふらすのは良くないと思います!」


「だ、そうだ。まぁ、甘ったるいことに変わりはないが」


「許せない」


「「「え?」」」


「そうやって仲良いのを見せつける感じでやってくるの本当に性格悪いと思う!」


なんか周りがしーんとなってるけどこれだけは言わせてほしい。


結構うまく言ってるのにうまくいってないとか言ってたり仲良いのに仲良くないなんて言ってるやつは全員滅んでしまえばいい!


「おい、セラフ?どうした?」


「あぁー、うん。すっきりした」


「えーー、これは解決したってことでいいのか?」


「うん。もう大丈夫だよ」


クーラとフロンスは口を大きく開けて驚いているし、遠くから聞いていたほかのメンバーも黙ってこっちを見ている。


そんなヤバいことやらかしたかな?確かにちょっと目立ったとは思うけどそこまでだと思うんだけど。


「クーラ、説明しなくていいのか?」


はっ、とクーラが話しかけられたことに反応した。


「そっ、そうですね。説明しましょう。リーシャ様のもとにある軍が2つに分かれているのはご存じですよね?」


「うん。天使のほうと騎士のほうってことだよね」


「そうです。そして騎士はさらに細かく5つに分かれています。すでに討伐されている第1軍の支配の騎士インぺリウムパラディン

第2軍の戦争の騎士ベルルムパラディン

第3軍の飢饉の騎士アンブレパラディン

第4軍の死の騎士モルスパラディン

そして近衛騎士団の5つです。そして今回騎士団内部にいる協力者やフトゥームの情報を精査した結果第2軍に反乱の兆しがあることがわかりました」


「まぁ、本当は反乱が起きる前に抑えたいところなんだが、そうすると全員を捕縛できないかもしれないから反乱を起こさせるんだよ」


「それで、内乱に巻き込まれるってこと?」


「そういうことだ。これにはおそらく第1階と第2階は全員が関係することになるぐらい大きなやつだな」


「なるほど。ちなみにそれはあとどれぐらいなの?」


「詳しいことはわかりませんが半年以内には確実に行動を起こすでしょう」


「わかった。それまでになんかやることとかはないんだよね?」


「はい。一応相手の資料とかを送っておきますがおそらく見なくても大丈夫でしょう」


なるほど。ということは俺はあんまり戦闘とかに駆り出されることはないってことだ。


まぁ、さすがに最初っからそんなきつい仕事をやらされてもこまるからね。

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