第22話 セラフにも伝わる
「それでは最後に私が自己紹介をしましょう。私はクーラです。ここでは全体のまとめ役をやっています。その関係で仕事もいろいろです。スキルは回復関係のものになっています」
なるほど。やっぱりこの天使は全体のまとめ役だったんだ。でも見た目だと若く見えるんだけどなー。
「あとは一応ここの中で一番の古株です」
…一番若く見えるのはお世辞じゃないよ。みんなも見たらそう思うと思う。
「それでは自己紹介も終わりましたし、今回の会議はここまでにしておきましょうか」
クーラの終了宣言で一気に騒がしくなる。
もちろんリッテラとかはしゃべってないけどそれでもここから出ていこうとはしない。第1階のみんなは仲が良いみたい。ちょっと安心。
「セラフ、どうだった?」
「ちょっと緊張したけどみんないい人そうで安心したよ」
「そうか。ここにいるやつらとは仕事でも結構かかわることになることが多いからいい関係を築いておいて損はないな」
「セラフ、記憶をなくしてるってマジなのか!」
彼は確かフロンスだったけな?攻撃担当の天使で間違ってないよね?
「うん。本当だよ」
「マジかー。それなら作戦的なやつももう一回今度説明しないといけないな」
「いや、それは大丈夫。リーシャ様が記憶を押し込んでくれたからそこらへんはわかってると思う」
「あぁーー。そういえばそういう手もあったな。それなら記憶は全部復活したのか?」
「んーー、常識とか必要な知識は持ってるけど俺個人の記憶っていうとまだわかんないな」
「そうか。仕事をするにあたって問題はないが生活に問題があるって感じか?」
「そんな感じかな」
「了解だ。それにしてもお前も大変だな。復帰して早々内乱に巻き込まれるなんて」
「は?」
「知らないのか?クーラから聞くはずじゃなかったか?」
「フロンス、クーラはそういうやつだ」
「あぁーそうだったな」
フロンスがクーラを呼んでいる。
てか今内乱って言ってなかった?あれ?俺の知識だとリーシャ様の配下は全員忠誠を誓っていて反乱なんて起きるはずがないのに。
「クーラお前何も説明してないのか?」
「あっ…今からしようと思っていたんです」
「はぁー。セラフ、クーラから聞いとけ」
「セラフ、別に反乱がおきることが決まっているわけではありません。ただその可能性が高いだけです」
「嘘つけ。フトゥームが確認したってさっき焦ってたじゃねぇか」
「もっ…もしかしたら間違いかもしれないじゃないですか。それに未来のことは不確定要素です」
「今までフトゥームが外したことなんてあったか?」
「そっ…それは」
なんか2人がじゃれあい始めた。さっきまでの委員長キャラはどこに行ったの?
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