第19話 新たな反乱

リーシャのもとで常識を学んでいる間は意外にも快適な日々だった。


俺の中ではリーシャというと強引に仕事をさせる暴君といった感じだったけどそばにいてみると俺のことをちゃんとぱしりとしてじゃなくてちゃんと一介の天使として扱ってくれる。


それにリーシャから聞いた情報の数々は使えるものが多そう。


例えば、リーシャに使えているのは天使だけじゃなくて騎士もいるとか、あとはちゃんと悪魔って呼ばれている存在もいるらしいとか。結構いい経験になったとは思う。


そしてここで過ごす最終日。


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「セラフがここで修行するのも今日で最後だと考えると感慨深いものがありますね」


「そうですね。自分にとっていい経験になりました」


「そういっていただけると幸いです。それでこれからも天使をやるかについて決めたんですか?」


「それは最初の仕事をしてからという話じゃありませんでしたか?」


「そうでしたが、ここで3か月も過ごしたんですからそろそろ結論が出てもいいのではないかと思ったのですよ」


「そういうことですか。そうですね、今はこのまま天使としてやっていってもいいのではないかと考えています」


「わかりました。あとはこっちに任せてください」


「それでは改めてよろしくお願いします」


「こちらもよろしく頼みますよ。セラフ」


こうして俺の天使としての生活が正式に始まった。


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そのころ外ではセラフを除いたレクスの6人が集まって会議が開かれていた。


「それで皆さん、どのような感じでしょうか?」


「それじゃ、初めは私達から報告しよう。まずは防御面のことだが今できる万全の態勢を整えておいた。ただこれで絶対に安全だというわけではない。警護にも現在と同じぐらいの人材を割くべきだろう。

そして近衛騎士団のことだが…調査では何も出てこなかったが何か怪しい」


「それは具体的どういうことなんだ?」


「具体的なことはわからなかったがもしかしたら騎士団の一部が離反する可能性があるだろう」


「マジか!それはどこの部隊だ?支配の騎士インぺリウムパラディンの残党どもか?」


「いや、今回離反の可能性があるのは第2の騎士戦争の騎士ベルルムパラディン一味だ」


戦争の騎士ベルルムパラディンだって!?それはまずいぞ。支配の騎士インぺリウムパラディンはスキルが身体強化だったから被害が小さかったんだ」


「そうだな。それに精神攻撃系のスキルとなると天使同士での戦いの恐れもある」


「確かにそれは脅威です。ただ今すぐに離反するといったことはないでしょう。それまでに戦力を整えておくということにします。それでは次の会議に移りましょうか。セラフが来るまでに済ませておきたいものもありますからね」


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