第14話 天界の街並み
天界へはエクレーシアの『座標』で帰るみたい。どうやらカミルとかは一人でも帰れるみたいだけど俺が帰り方わかんないから今回は特別ってことらしい。
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天界は俺が初めに寝ていたところと似ている感じ。もしかしたらあそこもここの中にあるのかもしれない。
「それではリーシャ様のところへ行きましょうか」
「そうだな。セラフもリーシャ様の記憶はあるんだろ?失礼なことはすんなよ」
「わかってるって」
カミルが呆れた顔でこっちを見てくる。
確かに俺はちょっと文句言うつもりだけど転生したときはそういうことしても大丈夫だったしどうにかなるはず。
エクレーシアの『座標』で直行しても良かったんだけど記憶がない俺のためにちょっとここを案内してくれるみたい。
「ここは天界の首都カプトです。リーシャ様がいらっしゃる神殿を中心として円形状に町が形成されています。神殿に近いところに裁判所などの重要機関は集まっています」
歩きながら見ている感じだと全く生活感を感じない。店とかはないしなんなら家のようなものもない。その代わりに重要機関とかあとは軍関係の建物があるみたい。
そして歩いていると前にどでかい大理石でできた神殿が見えてきた。
「あれがこの町の中心でありリーシャ様がいらっしゃる神殿です」
「久しぶりに来たな。あんまいい思い出なないから早く帰りてー」
「カミルなんかやらかしたの?」
「あーー、そのちょっと暴れただけだったんだがそれでちょっと国を滅ぼしかけてな。それでめちゃくちゃ怒られた」
「そんなこともありましたね。あの時は私も派遣されましたよ」
「なんで暴れたの?」
「それはな…」
「そこの国でリーシャ様の使いだと言ったら受け入れられなかったからですよ」
「おい、勝手に言うなって」
「そんなことで暴れたんだ…」
そんな些細なことで暴れて国を滅ぼしかけるとか…子供かよ。
「いや、違うんだよ。あいつらがリーシャ様のことを侮辱してきたから…なんだよその目は!」
「「…」」
「なんか言えよ!」
「着きましたね。中に入りましょうか」
「おい!話をそらすな」
「すいません、エクレーシアですが」
「エクレーシア様ですか、本日はどのような用件で?」
「リーシャ様に今回の任務のことを報告に参りました」
となりでカミルがギャーギャー言ってるけどそれに動じないエクレーシアと門番の天使がすごすぎる。…いや、もしかしたらカミルっていつもこんな感じで暴れてるのか?
「確認がとれました。どうぞ中にお入りください」
「ありがとうございます」
そうして俺たちは神殿の中に入っていった。
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